2004.10.04 : 都市整備委員会

■都市高速道路中央環状品川線建設事業について


○髙橋かずみ委員

 私から請願16第 36 号、都市高速道路中央環状品川線建設事業の五反田換気所及び五反田出入口に関する請願についてお尋ねさせていただきます。
  この中央環状線については、現在、平成 18 年度の工事完成に向けまして工事が進められている新宿線があります。私は過日、現地現場主義のもと、新宿線の シールド工事現場を視察いたしました。その新宿線につながる中央環状品川線は、知事の所信表明にもありましたように、11月の都市計画決定を目指して手続 が進められているとのことでありますが、ご承知のとおり、品川線は首都圏三環状道路の一つである中央環状線の最後の区間であり、完成することにより初めて 一番内側の環状線が形成されるわけであります。
  本路線は東京の慢性的な渋滞を解消し、環境改善にも資する非常に有意義な計画であると思いますが、一方で、地元町会が署名活動を行い、要望書を提出する など、地元住民の生活環境の悪化に対する不安は非常に大きいものであると仄聞しております。そこで、中央環状品川線について幾つかお尋ねしたいと思っております。
  最初に、事業の必要性についてでありますが、これまでも中央環状品川線の必要性や役割についてはるる述べられておりますが、再度その必要性についてお伺いさせていただきます。

○道家外かく環状道路担当部長

 事業の必要性について髙橋かずみ理事のご質問でございますが、中央環状品川線は首都圏三環状道路の一つでございまして、都内の渋滞解消、環境改善、ひいては都市 再生に寄与する大変重要な路線であり、早期整備が必要であるというふうに認識しております。これまで王子線は平成 14 年に開通し、続く新宿線も平成18年度の完成を目指し、鋭意工事中でございます。この品川線を整備することで、初めて一番内側の環状道路が完成することになります。

○髙橋かずみ 委員

 次に、地元区の見解についてでありますが、品川区、目黒区からはどのような意見が出されているのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 品川線の都市計画案につきまして、都市計画法に基づいて、地元区であります品川区と目黒区に意見照会をしております。平成 16 年 9 月に附帯意見つきで原計画案について同意する旨の回答をいただいております。
  この附帯意見としては、事業実施に当たって、まず 1 点目は環境影響評価準備書に対する区長意見を十分に尊重すること、次に地域住民に対して十分な説明を 行い、理解と協力を得るよう努めること、続いて換気所設置箇所については形状並びに景観に配慮し、最新技術の導入など環境対策を講じること、次に防災対 策、災害対策に万全を期すこと、続いて工事期間中も十分な環境保全、交通安全対策を講じること、最後に、事後調査を徹底し、事前に予測し得ない状況が生じた場合は必要な対策を講じることでございます。

○髙橋かずみ 委員

 次に、換気所計画の考え方についてでありますが、やはり地域にとって最大の課題は、この請願にもあるように、換気所や出入り口に関しであり、なぜよりによってこの位置に必要なのかというところかと思います。
  品川線につきましては、ただいまの説明でもありましたとおり、環境面に配慮し、地下構造を採用しているとのことでありますが、地下構造となった場合、必ず換気が必要になってくるわけであります。行政は、さまざまな検討をしている結果、この位置になります、この案がベストですと説明するでしょうが、当該箇 所付近の地元にとっては環境や景観など心配の多いところであるわけでありまして、そこで、この品川線における換気所計画の考え方について伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 品川線の計画に当たっては、沿道環境に配慮して、ご指摘のとおり、地下構造を採用しております。地下構造であるがゆえに、換気所の設置は不可欠でございま す。交通量、縦断勾配などから必要な換気量を算出いたしまして、冒頭ご説明しました中目黒、五反田、南品川、大井北でございますが、この 4 カ所に換気所を 計画しているところでございます。

○髙橋かずみ 委員

 次に、換気所の環境への影響についてでありますが、一般的に換気所はどうしてもイメージが悪く、その大きさからも地域住民にとって受け入れがたいものと なっておりますが、この請願にもあるように、換気所からの排出ガスの大気への影響は、環境アセスメントの中で問題ないと説明されておりますが、具体的にどの程度の影響なのか、再度説明をお願いいたします。

○道家外かく環状道路担当部長

 換気所から排出されるガスによる大気への影響でございますけれども、トンネル内の空気を換気所で除じん処理した後、換気塔から地上約 100 メーターの上空まで吹き上げ拡散させることにしております。このため、地上への影響は極めて小さくなると考えております。
  地上にある現在の大気濃度に対しまして、換気所からの大気濃度がどの程度影響するかという指標としましては、寄与濃度という指標がございますが、これで 比べますと、二酸化窒素の寄与濃度は環境基準の数百分の一の影響程度でございます。それから、浮遊粒子状物質、いわゆるSPMでございますが、これの寄与 濃度は環境基準の数千分の一程度という影響というふうに予測しております。
  したがいまして、換気所からの寄与濃度は極めて小さく、また予測、評価においてはいずれも環境基準を満足しているというものでございます。

○髙橋かずみ 委員

 次に、地元との話し合い状況についてでありますけれども、これらについてはこれまでも地元説明会など機会を通じて地元に説明してきていることと思いますが、具体的にどう取り組んできたのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 平成13年8月に都市計画素案及び環境影響評価方法書を提出して、その説明会及び相談コーナーを実施いたしました。両方合わせて計 10 日間開催をしております。
  平成15年12月に都市計画案と環境影響評価準備書の説明会及び同じ相談コーナーを開催いたしまして、これは両方合わせて同じく10 日間の開催でございます。
  それから、地元との意見交換といたしまして、平成16年5月には五反田地区で2回、それから同じく品川の南品川地区で一回開催をしてきております。

○髙橋かずみ 委員

 次に、地元からの要望についてでありますが、具体的にどのような意見や要望が出されているのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 地元の皆様からの具体的な意見や要望についてでございますけれども、幾つかございまして、まず換気所周辺における環境への影響、それから換気所の規模や景 観、それから脱硝装置の設置、土壌脱硝の採用、換気所が路外から路内に変わった理由、こういった点などに関して意見が私どもに寄せられております。

○髙橋かずみ 委員

 次に、地元への対応についてでありますが、それら地元からの要望等について都はこれまでどのような対応をしてきたのか、伺います。

道家外かく環状道路担当部長

 地元からの要望についての対応でございますけれども、説明会や意見交換会などの場におきまして、品川線のルートや出入り口、換気所の設置などの計画の考え方、それから環境影響評価の結果などをご説明し、環境に与える影響は小さい旨をご説明させていただいております。
  脱硝装置につきましては、平成 26 年の供用時における大気の状況、それから最新技術の開発動向を踏まえ、事業実施段階で必要に応じ、検討していきたい旨の説明をさせていただいております。
  さらに、土壌脱硝につきましては、それを導入するために膨大なスペースが必要なこと、それから万が一トンネル内で火災が発生した場合に、これは強制的に 排気する必要がございまして、そのことができないという問題点があります。それゆえに適用が困難である旨の説明をさせていただいております。
  最後に、路外から路内への換気所の変更につきましては、可能な限り公共用地を使うという観点から路内とした旨を説明させていただいております。

○髙橋かずみ 委員

 理事者側からの説明がありましたように、地元からは換気所についてさまざまな意見が出されているものと思います。が、私が思うに、やはり問題点はその構造物の存在ではないかと思います。
  五反田換気所は道路内に計画されていることから、地上部に姿をあらわす換気塔について特に景観面での影響が心配であります。
  次に、換気塔の規模についてでありますが、今現在計画している五反田の換気塔の規模はどの程度なのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 五反田換気所の換気塔の規模でございますけれども、環境影響評価におきまして、高さ 45 メートル、幅 7 メートル、奥行き 26 メーターの換気塔を予定しております。

○髙橋かずみ 委員

 道路内に巨大な施設ができることとなり、この請願でも巨大墓石と指摘されております。そこで、本請願の紹介議員でもあり、地元選出の我が党の佐藤裕彦議員も非常に心配していることについて幾つか伺います。
  換気施設が計画されている五反田周辺地域の方々は高速道路品川線問題近隣町会合同連絡会を設立し、その代表者が過日、知事に面会いたしました。その際知 事は、換気施設について皆さんの気持ちもわかる旨発言されたと聞いております。そこで、知事がおっしゃったことについてどのように受けとめているのか、伺 います。

○道家外かく環状道路担当部長

 本年 6 月に高速道路品川線問題近隣町会合同連絡会の方々とお会いいたしまして、 3 万 2 千名余の署名がついた要望書を都市整備局として受け取っております。
  その際に、五反田換気所周辺の環境については十分に配慮する必要があると認識しておりますと申し上げました。さらに、新宿線の換気塔の検討に当たっては、事業実施段階において地元の方々の意見などを聞きながら、形状等を見直してきた事例がございます。品川線においても、新宿線と同様に、事業実施段階に おいて、形状、デザインなどについて積極的に検討していきたいと考えていますと、そういう説明をしているところでございます。
  その後、この方々が知事に面会したということは承知しております。その中で同じ趣旨で対応したものと考えております。

○髙橋かずみ 委員

 五反田付近には、換気塔よりも高いファミーユ西五反田東館という区民住宅が建てられております。今後、このような高層の建物が建てられた場合における換気塔からの大気環境への影響が心配されますが、その見解をお伺いいたします。

○道家外かく環状道路担当部長

 今の高層建物に関する件でございますけれども、換気所からの排出ガスによる大気への影響は、トンネル内の空気を換気所内で除じんした後、換気塔から地上約 100 メーター上空まで吹き上げて拡散させ、地上への影響は極めて小さくなるという仕組みでございますが、ご指摘の高層棟、ファミーユ西五反田東館は高さ 109 メーターの建物でございます。換気塔からは約 350 メーター離れた場所にございます。こういうことから、換気所からの影響は極めて小さいというふう に予測評価をしております。
  事業の実施に当たっては、東京都環境影響評価条例に基づく事後調査手続を実施いたします。事後調査により、環境を所管する知事は、環境に及ぼす影響があると認められる場合には、環境の保全について必要な措置を講ずることを求めることになっておりますので、それに応じて対応してまいりたいというふうに考え ております。

○髙橋かずみ 委員

 次に、換気所計画の見直しについてでありますが、今後、事業を実施していく中でより詳細に検討がなされていくものと思われますが、周辺の土地利用の変化に 合わせ、道路外に用地を取得し、道路外に換気所を計画するとか、将来の技術革新により、より効率的に換気ができ、換気所の規模を縮小できるとか、もしくは 換気所が要らなくなるとか、脱硝装置を導入するといった可能性はあるのか、伺います。 換気所の検討につきましては、先ほどからご説明しておりますが、可能な限り公共用地を使うということで 4 カ所計画しております。これまで東京都といたしま しては、自動車交通に起因する大気汚染などの換気問題に対しまして、平成 14 年 1 月に東京都環境基本計画を策定し、不正軽油対策などさまざまな対策を講じ てきているところでございます。特に昨年 10 月にディーゼル車規制を開始いたしまして、つい先日発表がありましたけれども、 1 年間のその結果、浮遊粒子状 物質、いわゆるSPMでございますが、これについて自動車排出ガス測定局の平均濃度が 14 %低下するなど、道路沿道における改善効果があらわれているとこ ろでございます。
  これら自動車排出ガス規制の状況も踏まえ、事業の実施段階において将来の大気の状況や新たな技術の開発の状況に応じまして、今、理事ご指摘のありましたような脱硝装置の導入につきましても、地域の方々の意見も聞きながら前向きに検討していきたいと思っております。

○髙橋かずみ 委員

 現時点ではなかなか難しいとのことでありますけれども、将来の可能性を全く否定したわけではないと受けとめさせていただきます。
  ところで、先ほど冒頭で新宿線を視察したと述べましたが、ことしの夏ごろでしょうか、新宿線の換気所計画については地元説明がなされたと聞いております。そこで、まず新宿線における換気所の検討状況について伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 新宿線における換気所の検討状況についてでございますけれども、新宿線は平成 2 年に都市計画決定しておりまして、その後、事業の進捗状況に応じて地元説明会などを逐次開催してきております。
  平成14年11月から翌年7月にかけて換気塔の役割、それから環境影響、デザインの決定の進め方について地元説明会を開催しております。そして、15 年の9月からことしの6月にかけまして、それらの説明会によるご意見等を踏まえて、専門家によるデザイン選考会を設置し、その選考会を開催してきておりま す。
  さらに、16年2月から3月にかけまして、換気所の規模に関する検討結果、デザインイメージなどを地元に紹介し、それをアンケートで伺う形で地元の住民 の方々の意向を聞くための地元説明会を開催し、ことし夏、 7 月、 8 月でございますけれども、それらアンケート結果、それから規模、デザインなどを総合いたしまして、こういう形でいきたいというものを皆様にご説明をしてまいりました。今後は、これらの経緯を踏まえまして、現在、事業者である首都公団におきま して換気所の設計を行っておりまして、工事を実施していくというふうに聞いております。

○髙橋かずみ 委員

 次に、新宿線での検討内容についてでありますが、具体的にどのような検討を行ったのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 特に具体的な検討内容についてでございますが、換気塔の高さについて地元の方からもやはりさまざまなご意見がございました。そして、高さについて、計画していた45 メーターの場合、それから低くできないかということもございましたので、高さを30メーターあるいは 15 メーターと低くした場合、それぞれをそ ういうふうに変えた場合、周辺の建物にどういう影響があるのか、それも普段の状況、それから火災時における状況、こういうことについてその影響を、シミュ レーションや、さらに換気塔のデザインの設計についての考え方をお示しして、それらを踏まえて、先ほど申し上げた地元にアンケート方式で意見を聞いたとこ ろでございます。

○髙橋かずみ 委員

 次に、最終的な変更内容についてでありますが、最終的に当初計画に比べるとどうなったのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 新宿線の場合、換気所によりまして規模が異なるために一概になかなかいえませんけれども、やはり排出ガス規制の達成状況等を勘案して、新宿線供用時の設計 換気量の見直しを行ってきたところでございます。デザインについては、地元の皆様からのアンケート結果を踏まえて決定してきたという経緯もございます。
  その結果でございますけれども、当初計画では換気塔の高さは吸気部 ── 空気を吸う必要もございます。それから、空気を吐き出す排気部とも、同じ高さの45 メーターでございました。見直した結果、空気を吸う方、吸気部につきましては高さを45メーターから5メーターに変更することができました。これら形 状やデザインの変更によりまして、地上部に出る換気塔の大きさにつきましては、新宿線においては当初計画のおおむね3分の1から4分の3 程度に縮小される こととなります。

○髙橋かずみ 委員

 次に、品川線における検討方針についてでありますが、この品川線についてはどのように検討を進めようとしているのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 品川線についての今後の検討の進め方でございますけれども、新宿線と同様に事業の実施段階におきまして、ディーゼル車規制なども踏まえた周辺状況の変化あ るいは最新技術の開発状況などを踏まえまして必要な検討を行い、地元説明会等を実施するなど、地域住民の意見も伺いながら換気塔の形状デザインについて検 討していきたいというふうに考えております。

○髙橋かずみ委員

 先ほどの答弁で、現時点では換気塔の縮小についてなかなか難しいとのことでありますが、ぜひとも換気塔の縮小や脱硝装置の設置について、事業実施段階において新宿線と同様な対応をしていただき、縮小の可能性についてさらに検討を進めていっていただきたいと思います。
  また、これまでも地元への説明を行ってきたとのことでありますが、本請願箇所のように、換気所や出入り口付近など、特に地域にとって改変の大きい箇所や 工事期間中における工事用車両の通行の影響が出る地区などについては念入りに説明し、地元住民の理解を得る必要があるかと思います。今後も、本事業につい て理解と協力が得られるように詰めていくとのことでありますが、具体的に予定はあるのか、伺います。

○道家外かく環状道路担当部長

 地元の方々とはこの五反田換気所周辺地区の方々でございますけれども、 10 月 14 日に意見交換会を行う予定としております。その場におきまして地域の方々のご懸念を解決すべく話し合いを進め、事業に理解と協力がいただけるよう努めてまいります。
  なお、今回の請願は品川線そのものの是非を問う趣旨ではないというふうに私どもは理解しておりまして、品川線五反田換気所及び出入り口設置に関連した五 反田地域の環境に対する対策を求めているものというふうに考え、理解をしております。この件につきましては、換気塔のデザインやボリューム、それから低濃 度脱硝装置の設置など、技術的に可能なる方策について事業実施段階で検討し、五反田地域の環境に十分配慮してまいります。

○髙橋かずみ 委員

 意見交換を行うとのことでありますが、やるからには、地域の方々の疑問や不安に誠心誠意対応していただきたいと思います。
  最後に、本請願の取り扱いについてでありますが、今後とも本事業について理解と協力が得られるよう進めていくとしていることや、近々意見交換会も予定さ れていることなどから、きょうのこの場では結論を出すのではなく、地元との話し合い状況も踏まえ、判断していくのがよいのではないかと考えます。よって、 今回は継続審査とすべきであると主張させていただき、私の質問を終わらせていただきます。
  ありがとうございました。

 

赤線
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