私から、下水道事業における震災対策についてお尋ねいたします。
10 月 23 日に発生いたしました新潟中越地震は、震度六強という激震が 3 回も観測され、至るところで大規模な道路陥没や斜面の崩壊が発生してしまいまし た。また、開業以来初めて走行中の新幹線が脱線するなど、交通網は麻痺状態となりました。さらに、電気やガス、水道などの生活に直結するライフラインも一 瞬にしてストップし、被災地を孤立状態にし、被災者は苦しい生活を強いられております。
都は、既に効果的な支援として食料など2億円分の物資の支援を行うとともに、練馬区では周辺各区に呼びかけ、共同で物資を送るなどの支援が行われていると聞いております。
最初に、阪神・淡路大震災では、東京都下水道局は神戸市に対し復旧支援を行ったと仄聞しております。具体的にどのような対応を行ったのか、お伺いいたします。
○今里総務部長
阪神・淡路大震災のときにおきます神戸市への支援でございますが、地震発生の翌日から復旧支援活動の準備を開始いたしまして、支援要請によりまして、被災地に職員を派遣いたしました。
被災地での復旧支援活動につきましては、第一次から第三次までの支援隊を派遣いたしまして、被害を受けました下水道管渠の調査や、下水道管渠の中に詰まっておりました土砂を取り除くなどの応急復旧作業を実施しております。
また、それに引き続きまして、災害査定のための設計書作成を含めて、約 2 カ月間にわたりまして支援を行いました。
○髙橋かずみ 委員
そこで、今回の新潟県中越地震では、国は、都道府県と政令市に対し上下水道の復旧に詳しい土木技術職員などの派遣を要請したと聞いております。東京都下水道局はどのような対応をとっているのか、伺います。
○今里総務部長
被災地からの支援要請に備えまして、これに速やかに対応できるよう、 10 月 25 日には当局職員 1 名を現地に先行派遣いたしまして、応急復旧に向けた県の下水道担当部署との事前調整を行ってまいりました。
また、昨日10月28日には、支援要請に基づきまして、支援内容や支援範囲の確認を行うとともに、被災地におきまして下水道管の破損状況、必要な人員、機材等の確認作業を行うために、本庁管理職を含む七名の技術職員を派遣したところでございます。
さらに、応急復旧作業を行う職員の人選や緊急資材の調達など、支援体制の確保に取り組んでおりまして、あす、第一陣といたしまして、 15 名を追加で派遣する予定としております。
○髙橋かずみ 委員
次に、東京都における下水道の地震対策について、お伺いいたします。
このたびの地震に見舞われた被災地では、電気や水道などのライフラインが徐々に復旧しておりますが、依然として広い範囲で停電や断水が続いているということであります。
そこで、ポンプなどの設備を数多く抱える東京都下水道局にあっても、停電や断水対策は重要と考えます。このような場合に備えて、都ではどのような対策を実施しているのか伺います。
○佐伯計画調整部長
停電対策といたしましては、電力の供給が途絶えた場合でも雨水の排除機能が確保できますように、また維持できますように、ポンプ所や水再生センターでは自 家発電機を設置しております。このほか、再生可能エネルギーを活用した発電や、大容量の蓄電が可能なNaS電池などを組み合わせて、電力の確保に努めてお ります。
また、断水した場合でも、冷却水を用いずに運転できる無注水ポンプの導入を進めているところでございます。
○髙橋かずみ 委員
東京都下水道局の耐震対策については、阪神・淡路大震災以降いろいろと対策を講じていると思いますが、水再生センターや下水道管などの耐震化対策としてはどのような取り組みを行っているのか、伺います。
○中村建設部長
耐震対策の取り組みでございますけれども、新たに水再生センターやポンプ所を建設する場合には、阪神・淡路大震災後に設定をされました耐震基準に基づき、設計をしております。
次に、既存施設のうち主要な建築物は、壁や柱の補強などの耐震工事を既に完了しており、土木構造物は、基本的機能の確保や避難所などの安全性の確保の観点から優先度を考慮いたしまして、耐震補強を進めております。
また、管渠につきましては、阪神・淡路大震災での被害が管渠とマンホールとの接続部に集中していたことから、その接続部に伸び縮みが可能な材質の樹脂を埋め込みまして、地震の動きをマンホールで吸収をする、そういう構造に変えるための耐震化工事を順次進めております。
○髙橋かずみ 委員
ただいま答弁にありました管渠の耐震化については、平成 14 年に練馬区で行われた東京都・練馬区合同総合防災訓練でも、新しい工法として紹介されておりま したが、現在どのような場所を対象に実施しているのか。また、これまでに耐震化した箇所数はどれくらいなのか、お伺いいたします。
○佐伯計画調整部長
区部には震災時の避難場所及び災害拠点病院、これが約 2 千カ所ございます。これらの施設の排水を受け入れる管渠を対象に耐震化を図っているところでございまして、実施に当たりましては、地元区などの仮設トイレ設置計画と整合を図りながら行っております。
平成 15 年度末までに282カ所が完了してございます。
○髙橋かずみ 委員
新潟県中越地震による避難者は約9万9千人になっており、約6百カ所の避難所ではトイレ不足の問題が生じ、不自由な生活を余儀なくされていると聞いております。万が一、東京が大地震に見舞われたときのためにも、さらに積極的な対策を講じる必要があると思います。
先ほど申し上げました防災訓練では、練馬区の光が丘第八小学校に集まった地元の住民と区、それに下水道局が一緒になって下水道マンホールを利用した仮設トイレの設置訓練を行いました。東京都下水道局では、避難所のトイレの機能の確保に向けてどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。
○中里施設管理部長
貯留式の仮設トイレにつきましては、たまったし尿を関係区がバキューム車で運搬しまして、水再生センターで受け入れることとしております。
震災時には、水再生センターまで運搬することが困難な状況も想定されますことから、各区と調整いたしまして、直接し尿を投入できるマンホールを取り決め、ふたの改造を行うなど、平成 15 年度末までに62カ所を確保してございます。
さらに、マンホールを利用した仮設トイレの設置につきましては、関係区と連携した訓練を行うなど、被災時のトイレ機能の確保に向けた取り組みを進めてまいっているところでございます。
○髙橋かずみ 委員
最後に、今回の地震の教訓などを踏まえ、首都東京の都市活動や都民生活の安全性をより一層高めるためにも、今後も東京都下水道局の地震対策を進めていただきたいと思います。
局長の決意をお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。
○二村下水道局長
今回の新潟中越地震では、震度六強の直下型地震でございまして、現在調査に入っておりますけれども、下水道施設にも少なからず被害が発生したものと思われます。
このような地震は、東京でも発生するおそれがございますので、震災時においても可能な限り下水道機能を確保していくことは、都市活動や都民生活にとりまして非常に重要でございます。当局に課せられた使命であるというふうに、強く認識しております。
そのため、先般策定いたしました経営計画2004におきまして、震災対策を重点事業として位置づけているところでございます。これまでも、民間団体と早期復旧に向けた協定の締結や局独自の防災訓練を実施するなど、努力してきたところでございます。
今後とも関係機関と緊密な連携を図りまして、局を挙げて震災対策に取り組んでまいります。