○髙橋かずみ委員
私から、東京の持続的発展を図る観点から、電気のグリーン購入と廃プラスチックのサーマルリサイクルについてお尋ねいたします。
東京で暮らしている我々を取り巻く生活環境を顧みますと、大量生産、大量消費に伴う廃棄物の増加、さらに、エネルギー消費の増大や水辺、緑の減少による 地域温暖化、先ほど来話がたびたび出ているヒートアイランド現象の深刻化など、豊かさの反面、環境の危機も先鋭的にあらわされております。
このような危機的状況を克服するためには、資源とエネルギーの大量消費に依存しない都市を構築していかなければならないと認識しておりますが、その具体的手段として、都民や事業者の方々に省資源や省エネといった環境配慮行動を促していくことが、東京の持続的発展につながっていくと考えるものであります。
その意味では環境局の一層の積極的な取り組みに期待するものでありますが、まず初めに、先日報道されました電力のグリーン購入について、何点かお伺いさせていただきたいと思います。
私は、持続可能な都市東京を築くためには、再生品やリサイクルしやすい材質でできている、環境や地球に優しい商品を購入するとともに、身近な環境配慮行動であると考えております。
そこでまず、都庁が率先してグリーン購入を実施することによりまして、他の自治体を初め多くの企業や都民の方々の消費行動にも環境配慮の取り組みが広がっていくものと認識しておりますが、最初に、そもそもグリーン購入とは何か、お聞きします。
○百合都市地球環境部長
グリーン購入でございますけれども、グリーン購入とは、環境に配慮した物品やサービスの調達を行うことにより、事業活動や日常生活から生じる環境負荷の低減を図ることを目的とした制度でございます。
制度の意義といたしましては、ご指摘のとおり、都内最大の事業者、消費書である都がグリーン購入を推進することにより、環境配慮型都市の市場を拡大し、 製品の開発や供給における環境負荷の低減に向けた事業者の取り組みを支援するとともに、環境配慮型製品の購入をさらに喚起し、持続可能な社会の実現に寄与 することを目的とするものでございます。
○髙橋かずみ 委員
そこで都は、これまでどのようにグリーン購入に取り組んできたのか、お伺いいたします。
○百合都市地球環境部長
平成 15 年 4 月に、東京都のグリーン購入のあり方を示しました東京都グリーン購入推進方針を策定いたしまして、全庁的な取り組みを進めているところでござ います。対象の範囲は、コピー用紙ですとか筆記用具などの消耗品、あるいはオフィス家具などの備品の購入、印刷、製本の発注のほかサービスの購入等につい ても、できる限り対象としてございます。
実際の物品調達に当たりましては、価格、機能、品質だけでなく、環境への負荷ができるだけ少ないものを選択して購入することとしており、現在のところ 55 品目を対象としてございます。
○髙橋かずみ 委員
今の答弁にあったように、グリーン購入の対象としては、再生プラスチックでつくったシャープペンシルや、古紙でつくったコピー用紙などの物品購入が一般的にも広く普及していると思います。
今回、国に先駆けて日本で初めてグリーン購入の対象に電気を加えたということでありますが、その目的と概要についてお伺いいたします。
○百合都市地球環境部長
電気事業法の改正に伴いまして電気購入の自由化が始まったわけでございますけれども、電気を大量使用する事業所ほど価格競争によるコスト削減効果が大きい ために、東京都におきましても、都立大学ですとか老人医療センターなどが電気の競争購入を行っているところでございます。
環境局といたしましては、大量の電気を消費する電力自由化対象施設に対しまして、地球温暖化対策の一環として、風力や太陽光など再生可能エネルギーに よって発電した電気の購入を求めることといたしまして、電気をグリーン購入の対象品目に選定したものでございます。その第 1 号といたしまして、 11月か ら、江戸東京博物館において電気のグリーン購入制度を適用したところでございます。
○髙橋かずみ 委員
大規模都有施設に再生可能エネルギーの購入を求めるということでありますが、これによりまして、どの程度再生可能エネルギーの普及が進むと見込んでいるのか、お伺いいたします。
○百合都市地球環境部長
電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法、いわゆる通称RPS法でございますけれども、この法律によりますと、電力供給事業者に対しまして、 2010 年までに総発電量の 1.35 %を再生可能エネルギーにより供給することを義務づけております。
今回の都の制度では、購入する電気につきまして五%以上の再生可能エネルギーの供給を求めており、これによって再生可能エネルギーの利用促進が図られると考えているところでございます。
仮に知事部局の電力自由化対象施設がグリーン購入を実施した場合、 2500 万キロワットアワーの再生可能エネルギーを利用することとなり、これは中央防波堤内側に設置をいたしました風車 20 基分の発電量に相当するものでございます。
○髙橋かずみ 委員
電気のグリーン購入が広がれば、再生可能エネルギーの普及にとって大変有効な取り組みだと思います。東京都の象徴として、この都庁本庁舎でも電力のグリー ン購入を実施すべきじゃないかと思いましたが、都庁舎には万一の災害時に備えた防災センター機能が集中しており、今回の新潟県中越地震の例を見るまでもな く、災害時の行政による初動態勢には一刻の停滞も許されないことから、現在のところ、都庁舎における電気の購入については、これまでの契約を継続している と聞いております。
このような特殊事情がない施設においては電力のグリーン購入をさらに拡大すべきだと考えますが、今後、都有施設においてどのように取り組みを進めていくのか、お伺いいたします。
○百合都市地球環境部長
電気のグリーン購入は、原則といたしまして公営企業を含むすべての電力自由化対象施設を対象としておりますので、各施設の契約更新時に合わせまして、グ リーン購入制度の適用を図っていくこととなります。環境局といたしましては、電気のグリーン購入の趣旨、制度内容を都庁各局に周知をいたしまして、都庁自 身の環境配慮行動を一層推進してまいります。
○髙橋かずみ 委員
そこで、意見を申し上げます。
今回の取り組みはまだ始まったばかりでありますし、今後さらに制度の充実が図られていくことと思いますが、先ほどの答弁にもありましたように、電力事業者に対して国の基準以上の高いレベルで再生可能エネルギー由来の電力生産を促す効果があると思います。
実際に再生コピー用紙一つとってみましても、15 年くらい前までは、上質紙に比べて色が悪いなどといわれて普及も進まなかったわけでありますけれども、 都を初めとする行政が使用し始めてから民間も一気に利用が拡大し、今では上質紙を使うことが珍しいぐらいまで、再生コピー用紙が普及していると承知してお ります。
電気のグリーン購入についても、最初の一歩は小さいかもしれませんが、大消費者でもある東京都から取り組みを行うことは大変有意義なことだと思います。 今後とも、こうした先駆的取り組みを東京都から積極的に進めていっていただくことを強く要望させていただきまして、次の質問に移らせていただきます。
次に、廃プラスチックのサーマルリサイクルについてお尋ねいたします。
23 区では廃プラスチックはペットボトルなどが資源として回収されておりますが、その大半は不燃ごみとして収集され、中央防波堤外側埋立処分場に埋め立 てられておりますが、このような状況にあって、本年五月、東京都廃棄物審議会より、廃プラスチックを埋立不適物と位置づけ、発生抑制の促進と、材料として 再利用するマテリアルリサイクルの徹底を図るとともに、熱エネルギーとして利用するサーマルリサイクルを選択肢の一つとすべきことが答申されました。
また、国においても、先月開催されました中央環境審議会廃棄物リサイクル部会で、再生利用の対象とならない廃プラスチックについては、直接埋め立てを行 わず熱回収を行う方向で見直すことなどを内容とする、循環型社会の形成に向けた市町村による一般廃棄物の処理のあり方について意見具申が審議され、早けれ ば年内にも取りまとめられるとのことであります。引き続き国においても、廃プラスチックをサーマルリサイクルする方向が示されようとしておりますが、こう した動きの背景について、都の見解をお伺いいたします。
○小山廃棄物対策部長
国の中央環境審議会に提案されました意見具申の素案によりますと、最終処分場などの立地につきましては、ますます困難な状況にあるとされております。それ にもかかわらず、各市町村の処理方法は多様でございまして、多量に排出される廃プラスチックについては、可燃物として焼却し、熱回収する市町村がある一 方、不燃物として直接埋め立てている市町村も多いとされております。
東京都廃棄物審議会答申におきましても、新たな最終処分場を都内に確保することは極めて困難な状況である一方で、現在の埋立処分空間が廃プラスチックにより埋め尽くされている状況にございます。
このような背景から、廃プラスチックにつきましては、発生抑制を進めるとともに、そのエネルギー資源としての価値を踏まえ、マテリアルリサイクルになじまないものについてはサーマルリサイクルの活用が求められているところでございます。
また、最近の熱回収技術や排ガス処理技術の進展によりまして、有効に、また安全に熱回収できる状況になっていることも、廃プラスチックをサーマルリサイクルする方向が打ち出された背景の一つであるというふうに考えております。
○髙橋かずみ 委員
廃プラスチックをサーマルリサイクルすることは、最終処分場の延命化に資するなど、今後の清掃事業を進める上で大きな意義があると理解させていただいてお ります。しかし、 23 区では、これまで長年にわたり廃プラスチックを焼却不適として不燃ごみに取り扱ってきた経緯から、廃プラスチックを焼却し、熱回収す るサーマルリサイクルに対し、区民にとまどいや心配があるものと考えられます。私の地元にも練馬、光が丘の 2 つの清掃工場があり、無関心ではいられないの でありまして、そこで、 23 区が廃プラスチックのサーマルリサイクルを行う上で、どのような課題があると都は認識しているのか、お尋ねいたします。
○小山廃棄物対策部長
現在、 23 区で稼働しております清掃工場は、発熱量の高いプラスチックを含むごみを安定的に燃焼できる施設となっております。また、環境対策の面でも、十 分な公害防止設備を有し、廃プラスチックをサーマルリサイクルしている他都市の例に比べても、安全にサーマルリサイクルできる状況にございます。このよう な状況ではございますが、これまで長年続いてきた廃プラスチックの取り扱いを見直し、 23 区の清掃工場で処理することとした場合、処理の安全性に対する区 民の不安感も想定されるところでございまして、その解消が大きな課題であると考えております。
また、ごみの分別方法の変更や、その周知徹底など、実務上の課題もあるものと考えております。
○髙橋かずみ 委員
廃プラスチックをサーマルリサイクルしていく上で、安全性に対する区民の不安感の解消が最も重要であるとのことであり、私も同感であります。廃プラスチッ クをサーマルリサイクルするには、何より区民の理解を得ることが不可欠であり、清掃工場の安全性やサーマルリサイクルの意義などについて区民に十分説明し ていくことが、ぜひとも必要であると思います。
区民への説明責任は基本的には 23 区にあるものの、都も積極的に支援していくべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
○小山廃棄物対策部長
ご指摘のとおり、廃プラスチックのサーマルリサイクルを行っていくには、清掃工場の施設面での安全性や、サーマルリサイクルに関する正確な情報を十分に区 民に伝え、理解を得ることが重要と認識しております。そのため都は、 23 区と連携しながら、廃プラスチックの発生抑制、サーマルリサイクルを含めたリサイ クルの意義や埋立処分場延命化の必要性などの情報を、ホームページ等を活用して、丁寧でわかりやすく、区民に提供してまいります。
また、清掃工場の環境配慮の取り組み状況について説明した環境報告書の発行や、その活用を進めるため、手引書の作成などを通じまして、 23 区や一部事務組合を支援してまいります。
○髙橋かずみ 委員
プラスチックは、日常生活の中で大量に使用されております。大量の廃プラスチックが埋め立てられている現状にありますが、かけがえのない最終処分場の延命 化のため、廃プラスチックの埋立処分量ゼロを目指していくことが必要だと私は思います。このことは 23 区の清掃行政にとって大きなメリットであり、都に とっても 23 区にとっても最重要課題の一つであると思います。
この課題を解決するためには、廃プラスチックの発生抑制の促進とともに、マテリアルリサイクルの推進を基本としつつ、循環型社会の形成に向け、 23 区と 連携し、廃プラスチックのサーマルリサイクルの実現に積極的に取り組むことが必要と考えます。このことを強くお願いして、私の質問を終わらせていただきま す。
ありがとうございました。