私から、16第51号、都民に対する新規墓地の供給体制の整備に関する陳情について、幾つかお尋ねいたします。
まず、都民の切実な思いとして、自分のお墓を持ちたいという気持ちは十分に理解できるものであります。その一つとして本陳情があるものと考えます。
陳情者は、墓地公園の適地を確保して、新規墓地供給体制の整備を求められておりますが、墓地の供給は民間でも行われておりますし、新聞にたくさんの折り 込みチラシが入っていたり、また聞くところによると、民間の墓地は数多くあるという話もあります。このような中では、東京都の公金を使った新しい霊園をこれからつくっていくというのは、ほとんど不可能であると私は思います。
とはいえ、今現在、都立霊園を管理している東京都としても、可能な限りの努力をして、都民の貴重な財産である都立霊園を有効活用し、墓所を都民に供給していく必要があると思いますが、東京都ではどのような工夫をしているのか伺います。
仄聞するところによりますと、答弁をいただく住吉部長さんにおいては、あすで退職されるとのことでありますが、 30数年間、まことにご苦労さまでありました。ぜひ、お互いに心に残る質問と答弁で終了したいと思います。よろしくお願いします。
○住吉公園緑地部長
温かいお言葉をありがとうございます。
墓所供給の取り組みについてでございますが、平成 12 年度より、使用者のいなくなった墓所、いわゆる無縁墳墓につきまして計画的に整理を実施しておりま す。また、昨年度から供給を開始いたしました多磨霊園合葬式墓地では、一般の公募のほかに、墓所を返還する場合の移転先としての受け入れを行うなど、積極 的に墓地利用の適正化と、再貸付可能な空き墓所の確保に取り組んでおります。
一方、墓所の貸し付けに当たりましては、従来、 1区画当たり 4平方メートル以上を原則としてまいりましたが、本年度からは、敷地を効率的に利用し、より多くの方へ墓所を供給していくため、墓所を分割し、 2平方メートルの小規模区画の供給を開始いたしました。
○髙橋かずみ 委員
そうした努力や工夫によりまして、どのような成果が得られたのか、伺います。
○住吉公園緑地部長
無縁墳墓の整理の推進などによりまして、平成 12 年度からの 4 年間で 2 千 8 十区画、 1 万 3 千平方メートル余りの空き墓所を確保することができました。ま た、小規模区画の墓所貸付を行うことによりまして、平成 16 年度は、分割する前に比べて墓所数を 3 割近く多く貸し付けることができました。
○髙橋かずみ 委員
それなりの努力の跡がうかがえますが、有効活用といえば、青山霊園の再生事業は、墓所の一部を貸し付け、その収入を再生事業に活用するという画期的な事業 手法として評価させていただいておりますが、その後どのように進められているのか、現在の状況についてお伺いいたします。
○住吉公園緑地部長
青山霊園の墓所貸付につきましては平成 15 年度から開始しております。
また、平成 16 年度は、すべての墓所使用者に対して青山霊園再生計画の内容について通知するとともに、墓所貸付も実施いたしました。その後、広場などの 設置予定箇所となった墓所の使用者と移転交渉を開始いたしまして、本格的に再生事業に着手したところでございます。
○髙橋かずみ 委員
次に、都はこれまでも、壁型墓地、合葬式墓地など、時代のニーズに対応した新しい施設を提供しておりますが、青山霊園の再生にあっても、何かそういった新しい工夫を考えられているのかどうか、伺います。
○住吉公園緑地部長
青山霊園の再生事業では、限られた敷地を有効に利用し、墓所を立体的に集合させた新しい形式の墓地を建設中でございます。この施設は、将来の管理や承継の 心配が不要になるという合葬式墓地のメリットと、使用区画が明確で個別に参拝ができるという一般墓地のメリットをあわせ持っております。少数世帯の増加な ど、近年のライフスタイルの変化に伴う新しい都民ニーズにこたえる施設であると考えます。
○髙橋かずみ 委員
青山霊園で建設中という新しい形式の墓地は、他の霊園の範となるような取り組みでもありますし、また、同じように敷地に限りのある他の霊園においても応用できるものではないかと私は思います。
今までの答弁で、都は、限られた資源、財源を生かし、さまざまな努力を重ねて霊園行政に取り組んでいることがわかりました。霊園の使用というものは所得 制限がないことから、同じ福祉施策の一環としても、公営住宅とは異なる考え方が必要だと思います。新規霊園の建設となると非常に多くのコストがかかり、こ れを負担するのもやはり都民ということになるわけであります。それなら、民間に任せるべきところは任せて、都は既存の霊園を可能な限り有効活用していくこ とが一番現実的なことだと思っております。
都は今後とも創意工夫をもって墓所の供給にさらに取り組んでいただくよう強く要望して、私の質問を終わらせていただきます。