2007.09.14 : 平成19年環境・建設委員会

◯髙橋かずみ委員

 私から、報告事項であります温泉施設の安全対策に関連してお尋ねいたします。

 去る六月十九日の事故発生以来、環境局が直ちに緊急対策を実施し、事故の再発防止に取り組んできたことは、大いに評価するところであります。事故原因は現在調査中とのことでありますが、報道によると、温泉のくみ上げに伴い流出する可燃性天然ガスに起因して発生した可能性が高いと指摘されております。

 現行の温泉法には、可燃性天然ガスに関する安全対策の規定がなく、法改正を含めた安全対策が喫緊の課題となっております。

 そこで、温泉施設の安全対策について国はどのような動きをしているのか、まずお伺いいたします。

◯中島自然環境部長

 国におきましては、六月二十九日に温泉に関する可燃性天然ガス等安全対策検討会を設置いたしまして、事故防止策の具体的内容について検討を進めておりまして、昨日第五回目の検討会が行われたわけでございますけれども、その中で中間報告が公表されたところでございます。

 この中で、温泉掘削時の安全対策につきましては、既に東京都が定めている温泉掘削等に係る可燃性天然ガス安全対策指導要綱を参考にすることなど、温泉の掘削時及び採取時における安全対策の基本的な考え方を述べ、国に対しまして早急に法制度の整備を行うことを促しております。

 今後、国は、この中間報告を踏まえまして、温泉法改正案を策定して、今般の臨時国会に上程していくと聞いております。

◯髙橋かずみ委員

 国では、ようやく温泉施設の安全対策の方向性がまとまり、温泉法の改正はこれからとのことでありますが、そうした中で、都が発表した可燃性天然ガスに係る温泉施設安全対策暫定指針案について、その意義を伺います。

◯中島自然環境部長

 先ほど申し上げましたように、臨時国会で温泉法が可決、成立したといたしましても、詳細な技術的基準というものにつきましては、今後さらに検討することとなっておりまして、改正温泉法の施行までにはまだ相当な時間を要するものと思われます。

 こうした状況におきまして、きめ細かく安全対策を規定いたしました東京都としての暫定指針案を策定、公表することによりまして、事業者に安全対策の重要性について認識をしていただき、一刻も早い事故の再発防止に向けた取り組みを促すことができるものと考えてございます。

◯髙橋かずみ委員

 都としては、先ほどの答弁にもあったように、引き続き国の動向を注視し、万全な安全対策が構築されるよう、この暫定指針などをもとに、国に対して積極的に働きかけてほしいと思います。

 さて、都内の温泉施設に目を向けますと、都内には現在百四十八カ所の温泉施設がありますが、暫定指針の対象となるのは、島しょ部にある施設を除く百九カ所とのことであります。

 このような既存の施設に対して、今後、暫定指針に示された取り組みをどのように促していくのか、伺います。

◯中島自然環境部長

 事業者がみずからの責任におきまして事故防止に取り組むことが基本でございますけれども、各温泉施設におきまして、安全対策に取り組む温泉安全管理者を育成するため、東京都が安全講習会を開催してまいります。

 緊急時の処置など、安全対策の基本的な事項を定める安全対策マニュアルにつきましても、東京都がひな形を作成し、安全講習会等で提供してまいります。

 また、暫定指針をもとにいたしまして、関係機関や庁内各局が連携をいたしまして、事業者に対して指導啓発を行ってまいります。

◯髙橋かずみ委員

 ただいまの答弁にもありました温泉施設の安全対策についての関係各局等の連携についてでありますが、私も、縦割り行政を乗り越え、横に連携して安全対策に取り組んでいくことが重要だと思います。

 そこで、関係各局等の連携をどう具体的に行っていくのか、伺います。

◯中島自然環境部長

 環境局からは、温泉法に基づく許可や指導の段階ごとに、関係各局に対しまして温泉施設の設置計画や可燃性天然ガスの安全対策に関する情報を通知することによりまして、これらの情報を共有してまいります。

 環境局、福祉保健局、東京消防庁、総務局及び都市整備局で、具体的な情報提供の方法や内容及び提供を行う時期などにつきまして覚書を取り交わし、常設の連絡網を構築して確実に情報を伝達し、効果的な指導啓発を行ってまいりたいと考えてございます。

 具体的には、環境局に事業者側から温泉掘削の事前相談があった場合は、関係各局等に情報提供を行いまして、例えば都市整備局では事前に温泉施設の建築計画を把握した上で、建築確認申請時において、本来の指導に加えまして、安全面の指導啓発も行うことが可能になるものと考えてございます。

◯髙橋かずみ委員

 温泉における爆発事故を防止するためには、関係各局等の連携も大切でありますが、それぞれがその役割をきちんと果たしていくことが基本となると思います。

 環境局は、これまでの温泉施設に係る安全対策の取り組みにおきまして重要な役割を果たしており、引き続き環境局には大いに期待しております。

 最後に、温泉施設の安全対策の推進につきまして、局長の決意を伺います。

◯吉川環境局長

 今回の事故におきましては、とうとい三名の方の命が失われ、また、通行されていた方を含めて八名の方々も負傷されております。その重大さを深く認識をいたしております。

 私どもが今回、今後の対応を進めるに当たりましては、こうした人命の大切さをまず第一に据えて取り組んでいきたいと考えております。

 また、都内で現に運営されている温泉施設の利用者の方々、その従業員の方々、そして、その温泉施設の周辺住民の皆様の不安を取り除くことが大切でございまして、そのために事業者に対しましてこれまでも呼びかけ、指導してまいりましたけれども、事故の再発防止に向けました安全対策の具体的な取り組みが一刻も早く徹底されるよう、今回策定をいたしました暫定指針によりまして、指導啓発を強化してまいりたいと思います。

 今後とも、髙橋かずみ理事がお話しされたように、関係機関や庁内各局がそれぞれの役割をきちんと果たすとともに、私ども環境局が扇のかなめとなり、関係機関や各局と一丸となって事故防止に取り組んでまいる決意でございます。

 よろしくお願いいたします。

◯髙橋かずみ委員

 局長の答弁にもあったとおり、温泉施設の安全対策を推進するには、関係各局や東京消防庁が一丸となって取り組むことが不可欠だと思います。

 悲惨な事故が二度と繰り返されることのないよう、環境局が積極的な役割を果たすことを強くお願いして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

◯髙橋かずみ河川部長

 ご説明申し上げます。

 お手元にございます資料2の請願・陳情審査説明表をごらんいただきたく存じます。

 表紙をおめくりいただきまして、整理番号1の請願一九第一〇号をごらんいただきたく存じます。

 本件は、落合川の小渓谷を埋め立てない河川整備工事の施工に関する請願で、東久留米市の落合川の小渓谷を保全する会会長、山口久福さん外千六百六十七名の方から提出されたものでございます。

 要旨は、都が施工する落合川整備工事(その十七)の計画では、地蔵橋の上下流合わせて約三百メートルにおいて新たな直線的な河道をつくり、旧河道を埋め立てる計画になっている。

 この工事計画を変更して、現在の河道を保持する、埋め立てない護岸工事としていただきたいというものでございます。

 落合川は、計画延長三・四キロメートルの一級河川で、現在、一時間五〇ミリの降雨に対応する河川整備を進めており、平成十八年度末現在の護岸整備率は九四%でございます。

 落合川整備工事(その十七)は、平成十八年七月二十一日に着手したもので、工事延長約三百メートルのうち百九十メートル区間については新たに河道を掘削し、護岸を築造いたします。また、現河道は埋め立てた上で上部を管理用通路として整備するもので、工期は十九年十二月二十日でございます。

 現河道は、護岸が未整備のため、大雨のたびに民地の浸食が拡大し、隣接家屋が危険な状態になっております。また、周辺地盤と川底の高低差が大きいことから、現河道を残す場合には新たに深い掘り割り護岸を設置する必要が生じ、良好な自然環境の再生ができません。

 このため、新河道においては緩傾斜護岸の設置により親水性を高め、さらに水生動物の移動や湧水の確保を行った上で、現河道の埋め立てを含む早期整備を行うことで、地元市、自治会、沿川住民の理解を得て着工いたしました。

 その後、地蔵橋下流の現河道について、東久留米市長より、市の責任で管理するので、隣接住宅の安全を確保した上で、技術的に可能な範囲について埋め戻しをしない河川として整備するよう要望があったことから、地元住民の理解を得て、最下流部の約四十メートルについて埋め立てずに水面を残すことといたしました。

 以上のことから、現在の計画に基づき工事を実施してまいります。

◯小磯委員長

 説明は終わりました。

 本件について発言を願います。

◯髙橋かずみ委員

 私から、請願一九第一〇号、落合川の小渓谷を埋め立てない河川整備工事の施工に関する請願についてお尋ねいたします。

 本請願は、落合川の整備事業で、現河川を埋め立てず、湧水や水生生物などの自然環境を保持してほしいとの願意でありますが、私の住む練馬区の白子川沿いにも、かつてはわき水や池が数多く見られ、自然豊かな情景を醸し出してきました。

 その湧水が集まって形成された白子川の清流で、私も子どものころ遊んでいた記憶があります。貴重なわき水の保全、再生など、本来の自然豊かな姿を取り戻していくことは、重要な課題であると考えます。

 一方で、近年、集中豪雨や台風による水害が頻発しており、記憶に新しいところでは、一昨年、平成十七年九月四日の集中豪雨では、都内で六千棟を超える家屋などが浸水被害をこうむるという大水害になりました。

 かくいう私も、このときの浸水の被害者であり、被害に遭われた都民の皆様のお気持ちを察するに、一体いつになったら首都東京の都民は水害から解放されるのかとの思いを抱くものであります。

 河川の整備を促進して、一日も早く水害の危険を取り除くことがまず重要でありますが、同時に湧水や緑など、河川の有する自然を保全、再生する取り組みも、可能な限り積極的に進めるべきというのが私の考えであり、これまで主張してまいりました。

 そこで、お伺いいたします。

 都が河川事業を進めるに当たっての基本的な姿勢について、お伺いいたします。

◯髙橋かずみ河川部長

 河川行政の根幹は、都民の命と暮らしを守ることにあります。都は、水害に強い首都東京を実現するため、中小河川において、一時間五〇ミリの降雨に対応できる護岸や調節池、分水路の整備など、さまざまな工夫により護岸整備を進めております。

 一方、洪水時を除きまして、一年の大半は河川の流れは穏やかであり、都市の潤いの場として極めて貴重な空間であると認識いたしております。

 今後とも、命と暮らしを守る洪水対策と整合を図りながら、豊かな水辺空間の創出に努めてまいります。

◯髙橋かずみ委員

 都が河川事業に臨む基本姿勢について伺いましたが、安全の確保と環境保全に関して私も同じ考えであり、頼もしい答弁を聞いて安心いたしました。その上で、今回の落合川の整備についてお聞きしたいと思います。

 昨日、この請願について質問するに当たりまして、落合川を視察してまいりましたが、改めて落合川の現在の整備状況について伺います。

◯髙橋かずみ河川部長

 落合川では昭和四十七年から、一時間五〇ミリの降雨に対する護岸整備に着手し、平成十八年度末で延長三・四キロメートルのうち、九四%の整備を完了いたしました。現在、残る二百九十メートルのうち、百五十メートルの整備を行っているところであります。

 引き続き、平成二十一年度の完成を目指し、残る百四十メートルの区間につきましても整備を進めてまいります。

◯髙橋かずみ委員

 私は、治水対策は最重要の課題であると考えます。落合川における未整備区間は残すところわずかとなりましたが、予定どおりに全川が完成するよう、引き続き全力で取り組んでいただきたいと思います。

 一方で、先ほど述べたとおり、河川改修においては豊かな水辺空間の創出も積極的に図るべきであり、治水と環境は決して相入れないものではないと思います。

 そこで、落合川においては、豊かな水辺空間の創出にどのように取り組んできたのか伺います。

◯髙橋かずみ河川部長

 落合川は湧水が豊富で、多様な生物が生息しているなど自然豊かな河川であることから、洪水に対する安全を確保した上で、豊かな川づくりに取り組んでまいりました。具体的には、都有地や旧川を活用し、子どもたちが水辺近くで遊べる緩い傾斜の護岸や、ホトケドジョウなどの生き物に優しいよどみ、いわゆるワンドなどで豊かな水辺環境を創出し、好評を得ております。

 また、工事に当たりましては、ホトケドジョウなどの貴重な生物を下流に移しており、都の継続的な調査におきまして、その生息が確認されております。

 このようなことから、川の清掃や川遊びの会など、さまざまな河川愛護活動が市民主導のもとで長年にわたって行われております。こうした取り組みが評価され、平成十八年度には、国土交通省が主催した関東のいい川づくりベストテンにも選ばれております。

◯髙橋かずみ委員

 私も機会あるごとに、都における川づくりの話を伺い、また、昨年つくられた環境に配慮した川づくり事例集──これですよね、事例集なども見て、これまでの取り組みを評価するものであります。

 説明では、過去の落合川の整備では旧川を残した事例もあるとのことであります。この場所ではなぜ現在の川を残すことができなかったのか、そのあたりを詳しく伺います。

◯髙橋かずみ河川部長

 河川事業は地形や背後地の状況などを勘案しながら進めていかなければなりません。本区間は周辺地盤と川底までの間に四メートルの高低差があるにもかかわらず、護岸が未整備でございます。そのため、大雨のたびに川岸が侵食され、隣接する家屋が危険な状態になっております。したがいまして、現河道を残す場合には、新たに深い掘り割り構造となる護岸を設置する必要が生じます。これでは動植物の生育など、良好な自然環境の創出ができないだけでなく、水辺に親しむ観点からも、上からのぞき込まなければ水面が見えないような水路が残るにすぎなくなってしまいます。このため、現河道については、透水性のある集水管を埋設し、湧水を確保した上で埋め立て、遊歩道として活用することにいたしました。

◯髙橋かずみ委員

 現河川には護岸がなく、また現場条件から、必要な護岸を設置した場合、自然環境が保全、創出できないとのことであり、視察もさせていただきましたが、説明を聞いてこのような整備案とした理由がわかりました。それでも一部の方々からは理解が得られていないということでありますが、地元住民の理解を得るためにどのように説明をしてきたのか伺います。

◯髙橋かずみ河川部長

 平成八年に、市民や東久留米市及び東京都から成る川の交流会を設置し、整備内容や手法について意見交換会をこれまで四十三回開催いたしてまいりました。これに加え、地元自治会や近隣住民への説明を繰り返し、合意を得た上で着手したものであります。こうした経過を経て現在の工事を進めているものであります。

 さらに、埋め立てに反対されている一部の方々に対しましても、これまで十回以上説明いたしてまいりましたが、現在までご理解いただけない状況にあります。

 なお、本工事に関しましては、埋め立てに反対する要望がある一方で、地元自治会や近隣住民の方々から、東京都の計画どおり工事を行い、一日も早く完了するよう要望書をいただいております。

◯髙橋かずみ委員

 住民への説明の経過についてはよくわかりました。

 本工事は、自治会や近隣住民の理解を得て着手したとのことであります。ところで、地元市の要望により、現河川の一部について水面を残すと聞いておりますが、どのような内容か伺います。

◯髙橋かずみ河川部長

 本工事着手後、東久留米市長から、市による管理を前提として地蔵橋下流で護岸や通路が設置でき、安全が確保できる範囲において水面を残してほしいとの要望がありました。この市長要望を重く受け、全体延長二百メートルのうち、比較的地盤の高低差が小さく、安全を確保しつつ水面を残すことが可能な最下流の約四十メートルの区間について、護岸を設置して水面を残すことにいたしました。

◯髙橋かずみ委員
  説明をお伺いして、都が治水事業に全力で取り組んでいるとともに、潤いのある河川環境の整備についても積極的に取り組んでいることがわかりました。

 また、本件工事の近隣住民から、現河川を残すことにより、現河川ののり面崩壊の危険性や、人目につかない場所へのごみの不法投棄の実態について心配する声も上がっていると仄聞しております。本整備内容は、こうした地域住民の不安にもこたえられる整備内容になっていると思われます。

 さらに、埋立整備案に至る技術的な方法論から見ても、地元説明などの手続面からも、手順を踏んでいることが確認され、都側の対応は適切であると考えます。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

 

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