2007.10.02 : 平成19年環境・建設委員会

◯小磯委員長

  これより環境局関係に入ります。

 付託議案の審査を行います。
  第百五十六号議案中、歳出、環境局所管分、第百六十八号議案及び第百六十九号議案を一括して議題といたします。
  本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。

 発言を願います。

◯髙橋かずみ委員

  私から、まず環境CBOについてお尋ねいたします。過日の本会議の代表質問で、我が党の吉野幹事長から知事に質問をし、その意義については理解したとこでありますが、本日は、それを受けて、さらに踏み込んだ質問をしたいと思います。

 都内に約六十万ある中小企業のCO2排出量は、都内の産業、業務部門の約五割を占めておりますが、全体としてのCO2削減に向けた取り組みは、大きなおくれをとっており、中小企業に対するCO2削減対策は、気候変動対策を進める上での重要な課題であります。こうした現状を踏まえ、中小企業のCO2削減対策の第一弾として、このたび、環境CBOを創設するということでありますが、そこでまず、今回この事業を構築したねらいについて伺います。

◯長谷川環境政策担当部長

  環境CBOでございますけれども、平成十五年三月から産業労働局が実施しております中小企業の資金調達手法でございますCBO、社債担保証券のスキームを活用いたしまして、企業がCO2削減対策を講じることを新たに参加要件とすることで、中小企業に対して省エネ対策に必要な資金を含めて、企業の事業活動を支える運転資金を供給する新たな手法でございます。

 時間と手間をかけてまで省エネ対策を実施する余裕がなかなかない中小企業のCO2削減を促進していくためには、企業の資金需要の機会をとらえて、省エネ対策の実施をしかけていくことが効果的な方法でございまして、環境CBOはこうした点に着目して事業構築したものでございます。

 このスキームは、企業にCO2削減を求めるかわりに、地球温暖化対策推進基金から五十億円を活用し、都が無利子で債権の一部を購入することによりまして企業の社債発行利率を下げるという、中小企業の参加意欲を促進しながら、CO2削減を図っていくというものでございまして、都の投入する資金につきましては、三年後の社債償還により、基本的には都に戻るものでございます。また、中小企業との接点が多い金融機関と連携することで、その営業力を有効に活用することができるという点からも、最少の経費で最大の効果を生む効率的、効果的なスキームの一つというふうに考えてございます。

◯髙橋かずみ委員

  環境CBO創設のねらいについてはよくわかりましたが、ところで、この施策はただいまの答弁にもありましたように、地球温暖化対策推進基金から五十億円を活用するということでありますが、この時期に予算を補正する意義について伺います。

◯長谷川環境政策担当部長CBOでございますけれども、従来、企業の資金需要が最も高まる三月に年一回実施しておりまして、今回は平成二十年三月の実施予定でございます。

 環境CBOをできる限り速やかに実施するために、直近の平成二十年三月実施を前提にスケジュールを逆算してまいりますと、遅くとも十一月から参加企業の募集が必要となりまして、募集の際には、企業に対しまして、社債発行利率の幅の提示が不可欠となります。今回の環境CBOにつきましては、この社債発行利率の低減に地球温暖化対策推進基金を活用するというものでございますので、この時期での予算補正が必要となったものでございます。

◯髙橋かずみ委員

 この施策は、参加企業に対して社債償還までの三年の間で一%以上、または四%以上のCO2削減を求めるということでありますが、こうした削減率を設定した考え方について説明を願いたいと思います。

◯長谷川環境政策担当部長

  削減率を二段階設定した意味についてでございますけれども、企業の実情によりましてCO2削減の対策への取り組みに相違があるというのが現状でございます。そのため、より多くの企業に、このCBOへの参加を促すには、個々の企業のニーズにこたえるメニューを立てるという必要があるものと判断いたしました。

 次に、一%以上、または四%以上という削減率そのものの意味でございますけれども、一%以上の削減と申しますのは、例えば空調の運転時間の見直しでありますとか不使用時の停止、あるいは温湿度の適正管理など、運用対策を徹底することで達成が可能なレベルでございます。一方、四%以上の削減と申しますのは、運用対策だけではなくて、例えば空調機の高効率型の機器への更新でありますとか、高効率照明への転換といったような設備更新を伴う対策を行う必要があるレベルでございます。

 なお、企業の社債発行利率の引き下げ幅につきましては、四%以上の削減をすると、対策を強く行うという方の企業について、より大きくするという予定でございます。

◯髙橋かずみ委員

  CO2の削減率が個々の企業の実情に応じて選択でき、かつ高いレベルの削減を行う場合には、資金調達面でより有利な条件が得られるという点で、この施策が企業のより積極的な取り組みを促す仕組みとなっているものと思います。

 そこで、ただいま説明のありましたCO2削減が、参加企業により確実に履行されることが重要と考えますが、どのようにして実効性を担保するのか伺います。

◯長谷川環境政策担当部長

  実効性の担保についてのご質問でございますけれども、基本的には企業がみずから進んでこのスキームへの参加意思を表明するというものでございますので、CO2の削減目標が未達成に終わるということはないと考えてございますけれども、都としても省エネ対策の事例の紹介でありますとか、あるいは対策実施へ誘導するということなど、目標達成に向けた側面的なフォローを実施してまいりたいと思っております。

 また、各企業のCO2の削減実績を東京都のホームページで公表し、優秀な取り組みについては表彰していくという予定でございます。環境対策を実施する企業は、企業のCSR、社会的責任の向上にも関心の高い企業であることが多いと思われますので、実績を公表することによりまして、実効性の担保は図れるものと考えてございます。

 また、仮に目標が達成できなかった場合でございますけれども、次回以降のCBOへの参加はできないということとする予定でございまして、CBOに関しては、いわゆるリファイナンス、資金の借りかえの需要が多いということになっておりますので、このことは履行の確保にも効果があるものと考えてございます。

◯髙橋かずみ委員

  いずれにしても、CO2を確実に削減することが重要であります。CO2を削減すれば光熱水費も下がりますので、企業にとってもメリットがあると思います。

 今回、中小企業対策の第一歩として環境CBOを実施することは大変意義があることでありますが、中小企業は都内に六十万余もあり、それぞれ実情が異なります。そのため、こうした企業の実情に応じた施策をきめ細やかに行うことが必要と考えます。そうした観点から、都は今後、今後の中小企業に対するCO2削減施策をどのように展開していくのか伺います。

◯長谷川環境政策担当部長

  中小企業におきましてCO2削減の取り組みがおくれている理由といたしましては、省エネ投資に必要な資金力の不足、あるいは省エネに関するノウハウや人材の不足ということが考えられます。

 資金力の不足に対しましては、今回発表いたしました環境CBOの創設を初めといたしまして、金融機関などと連携したさらなる資金支援の提供などによりまして、一層の充実を図ってまいります。また、省エネに関するノウハウや人材の不足に関しましては、都はこれまでも、相談窓口の設置や研修会の実施、あるいは業種別の省エネのテキストの作成などに取り組んできたところでございますけれども、今後は、こうした普及啓発の取り組みを一層強化していくなど、カーボンマイナス東京十年プロジェクトの具体化を図る中で、ご指摘の中小企業の実情に応じた取り組みを積極的に進めてまいります。

◯髙橋かずみ委員

  よろしくお願い申し上げます。

 次に、緑の東京募金についてお尋ねいたします。緑の東京募金の意義と活動の進め方につきましても、この本会議で我が党の吉野幹事長が質問し、知事、局長にそれぞれご答弁をいただきましたが、さらに都民の理解を得るためにお伺いしたいと思います。都は、これまで緑の倍増計画や緑の東京計画を策定し、緑の創出や保全の取り組みを続けてまいりました。「十年後の東京」に掲げられた一千ヘクタールの緑の創出は、これまでの手法に習えば、行政が税金を使って実施していくことになると思うのでありますが、なぜ緑の東京募金を行うこととしたのか、改めて見解を伺います。

◯小山参事

  ただいま理事からお話がございましたとおり、東京都は、これまでいろいろな施策を進めてまいりましたが、「十年後の東京」におきましては、さらに進みまして、緑あふれる東京の再生を果たしていくために、ひとり東京都が取り組むだけではなく、都民や企業の皆様と協働して緑化を推進していくことが重要であると、こういった考え方をお示しいたしました。その具体的な方策の一つが、都民と企業など、幅広い層からの賛同を得て行う緑の東京募金の創設でございまして、今後、緑の東京募金の意義の積極的な周知に努めまして、緑のムーブメントの推進力としていきたいというふうに考えてございます。

◯髙橋かずみ委員

  東京の緑の再生のために、多くの都民や企業の賛同が得られるよう、より一層努力していただきたいと思います。

 ところで、募金活動を進めるに当たっては、募金の具体的な使い道や目標額を都の姿勢として明確に示していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

◯小山参事

  募金を充ててまいります事業は、海の森の整備、街路樹の倍増、校庭の芝生化、花粉症発生源対策の四事業を予定しているところでございます。例えば、海の森につきましては、総事業費を約百億円を見込んでございますが、このすべてを募金で賄うわけではございませんで、ここに植樹する苗木に充てていくというものでございます。

 東京都は、土づくりなど、基盤整備を担います一方で、緑の東京募金は、苗木や芝生など、具体的に目に見える緑をふやしていく部分に充てることとしておりまして、こうした考え方に基づきまして、目標額を鋭意検討中でございます。

◯髙橋かずみ委員

  本会議及び本委員会での質疑を通じ、今回の募金事業の概要はわかりました。この募金の成否は都民などの理解と賛同にかかっていると思います。そこで、この募金の周知方法や、賛同を得るための働きかけには相当な工夫が求められると思いますが、どのように取り組んでいくのか見解をお伺いいたします。

◯小山参事

  募金は、広く緑を植え、育てる意識を醸成いたしまして、都民や企業などの行動につなげていくことができる意義ある取り組みと考えてございます。都民の皆様の目に触れる機会の多いスポーツイベント、文化イベントなどとも積極的に連携を図りまして、緑の東京募金の趣旨を幅広く周知してまいります。また、企業に対しましても、例えば売り上げに連動する募金の仕組みの導入、こういったことを働きかけるなど、企業とのコラボレーションも視野に入れて進めてまいります。

 さまざまな取り組みを通じまして、都民や企業の皆様の意識を掘り起こしまして、緑を植え、育てる取り組みを強力に推進してまいります。

◯髙橋かずみ委員

  積極的に企業などと連携して募金活動を行うとともに、都民や企業の緑への関心をより一層高めていただくようお願いいたします。

 最後に、緑あふれる東京の実現に向けた局長の決意を伺いたいと思います。

◯吉川環境局長

  今回の緑の東京募金は、先ほど部長が答弁をいたしました四つの事業を募金対象といたしまして、緑あふれる東京を再生させていくものでございまして、「十年後の東京」の具体化に向けて、極めて重要な取り組みでございます。また、髙橋かずみ理事のお話にもあったとおり、この募金は協力をいただいた都民の皆様や企業の方々の関心を、街路樹など貴重な緑という存在に向けていただくとともに、その緑を植え、育て、守る取り組みへの継続的な参加を促す仕組みでもございます。

 我々、環境行政を担い、緑施策を推進する環境局といたしましては、関係各局と十分に連携をいたしまして、今回の緑東京募金を行政と都民、企業との新しい協働の仕組みとしてはぐくみながら、緑のムーブメントを積極的に展開していく決意でございます。緑あふれる東京を実現させるというこの募金の趣旨に、都民を初め多くの方々のご賛同いただきたいと念願をしております。

◯髙橋かずみ委員

  改めていうまでもなく、緑は潤いをもたらし、人の心に安らぎを与える、都市になくてはならない大切なものであります。都民は、都市の緑化に強い期待を持っております。さまざまな取り組みにより、多くの都民、企業の賛同を得て、この期待にこたえていただくことを強くお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

 

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