◯谷村委員長
ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局関係の事務事業に対する質疑を行います。
これより環境局関係に入ります。
初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、局長から紹介があります。
◯髙橋かずみ委員
最初に、私から、去る十月十六日に説明のあった事業概要三一ページ、地球温暖化対策に関して、実効性ある温暖化対策の取り組みについてお尋ねします。
都は、ことしの六月にカーボンマイナス東京十年プロジェクトの基本方針を発表し、さまざまな分野でCO2の大幅な削減に取り組んでいくこととしております。省エネ対策の推進、再生可能エネルギーの普及拡大など、来年度の新規プロジェクトについては、現在、予算要求も含めて検討が進められていると思いますが、現在取り組まれているそれぞれの事業についても着実に進めていくことが重要であると考えます。
そこでまず、中小規模の事業所の省エネ対策として行われている区市別の省エネ研修会についてお伺いいたします。
私の地元練馬区でも、去る十一月八日に省エネ研修会が開催され、四十事業所ほどの参加があったと仄聞しております。区市と連携して地元の会場で開催しましたので、事業者はわざわざ遠くの会場まで足を運ばず、参加しやすかったと思います。中小の事業所においてCO2削減に向けた取り組みを進めていただくためには、この研修会により多くの事業者の方が参加して、対策技術を学んでいただくことが必要だと思います。そこで、これまでの開催状況と今後の取り組みについて伺います。
◯大野都市地球環境部長
省エネ研修会につきましては、本年度は十五の区市で開催を予定しております。現在まで八つの区市で開催をいたしました。合計して百九十名の事業者の皆さんがご参加いただきましたが、区市によってはかなり参加者数にばらつきがございました。多くの事業者にご参加をいただいた区では、区の環境部門だけで取り組むのではなく、商工部門とも連携いたしまして、中小企業の経営者の皆さんが構成する組織である法人会などを通じまして参加を呼びかけるなどの工夫がされておりました。
今後、区市に対しまして、こうした商工部門等との連携を働きかけるほか、都におきましても、東京都商工会議所等と協働するなど、より多くの事業者の皆さんが省エネ研修会に参加いただけるよう取り組みを進めてまいります。
◯髙橋かずみ委員
東京商工会議所ね、東京都じゃなくて。
今伺ったとおり、適切な方法で呼びかけを行えば、より多くの事業者の参加を促すことができると思います。今後、都においてはさまざまな工夫をして、一層の働きかけを行っていただきたいと思います。
次に、中小規模の事業所における省エネ現場相談についてでありますが、ことしで二年目になり、これまでの相談事例の積み重ねの中で、省エネ対策の状況が把握できるのではないかと思います。こうした現状を踏まえ、今後、中小の事業所のCO2削減について、どの程度の効果が期待されるのか伺います。
◯大野都市地球環境部長
昨年度は二十件の省エネ現場相談を実施いたしましたが、本年度は五十件の実施を予定しておりまして、現在二十六件が実施済みでございます。
現場相談の事例を見ますと、多くの中小企業では、みずからの事業所のエネルギー需要の実態把握もほとんど行われておらず、また、既に実用化された省エネ技術であっても十分に普及しておりません。したがいまして、ボイラーなどの機器の運転を見直すなど、運用対策を行うとともに、照明のインバーター化など、省エネ対策費用が比較的早く回収できる設備改善対策を行うだけでも、相当のCO2削減効果が期待できると考えております。
ちなみに昨年度省エネ相談を実施しました二十件の事業所では、平均で約一〇%の削減が可能であると試算されております。
◯髙橋かずみ委員
中小の事業所においてはCO2削減に多くの余地があり、引き続き省エネ対策を一層推進していただきたいと思います。
さて、温暖化対策は、これをやれば解決という決定打はなく、先ほど質問した中小企業対策や、現在検討が進められている大規模事業所のCO2削減義務化、さらには家庭や交通など、あらゆる分野で全面的に対策を進めていかなければならないと思います。特に日本は世界でも最先端の省エネルギー技術を有しております。また、太陽光熱電なども世界でトップレベルの技術を持っております。CO2削減に向けてこうした技術をしっかりと使っていくことが重要であります。
また、これらに加えて、CO2削減には地底への封じ込めや大規模植林、都市緑化など、さまざまな技術があります。省エネルギー、再生可能エネルギーも当然に大切でありますが、その他の新しい技術や研究についても情報を収集し、検討することは大変に重要なことであると考えております。
先日も我が東京都議会自由民主党の有志が集いまして、海洋生物学がご専門の東京大学名誉教授を講師としてお招きし、バイオテクノロジーを利用したリサイクルによるCO2削減をテーマに地球温暖化対策勉強会を開催いたしました。
省エネルギー対策、再生可能エネルギーの導入、CO2削減技術など、それぞれの分野で新技術が次々に生まれております。こうした技術は完成度合いもさまざまで、一様の対応をとることは難しい面があると思います。しかし、都においても幅広く情報を収集し、対応をしていくことも必要であると考えます。都の見解をお伺いいたします。
◯大野都市地球環境部長
民間企業などにおきましては、新しい省エネ技術等に関するさまざまな展示会などが頻繁に開催されておりまして、こうした機会等も通じまして情報収集を行うなど、最新の技術動向に注視していく必要があると認識しております。
都におきましても、これまで、屋上緑化に関する技術情報の交換の場を設定するなど、技術の熟度や普及可能性などに応じた対応を行ってきております。
また、民間から生まれるアイデアや技術につきましては、さらにその技術につきまして熟度を高めていただくことによって、実用の可能性が開かれてくるものがございますので、こうした場合には積極的に意見交換も行っていきたいと考えております。
温暖化対策を本格的に展開するためには、民間から生まれるさまざまなアイデア、技術を有効に活用していく必要がございます。今後ともこうした各面から多面的に情報収集を行ってまいります。
◯髙橋かずみ委員
今後、さまざまな研究や技術のアイデアが民間やNPOなどから提案されてくることも多くなると思いますので、しっかりと対応していただきたいと強く要望しておきます。
次に、事業概要の一〇二ページ、自動車部門の温室効果ガスの削減に関連してお尋ねします。
都は、平成十五年十月にディーゼル車の走行規制を開始してから四年余りが経過しました。この間、東京都トラック協会やバス協会など、事業者団体の都施策への協力もあり、多くの事業者が粒子状物質減少装置を装置し、東京の大気環境の改善に努めてまいりました。今ではその成果も上がり、粒子状物質の排出は大幅に改善され、自動車排出ガスの測定局三十四局すべてで二年連続して環境基準を達成し、黒いすすに悩まされることもほとんどなくなってきましたことを仄聞しております。
しかし、自動車から排出されるのは粒子状物質だけではないと思います。これからはNOxや温暖化の原因となるCO2の削減に力を入れていき、東京の環境をさらによくしていくことが重要であると思います。都内のCO2排出量のうち、約二割が自動車に起因しており、自動車から排出されるCO2の削減を図っていくためには、より性能のよい車の普及や、必要ない車の運転を控えるなど、さまざまな取り組みを進めていくことが必要であります。しかし、自動車は高価であり、白熱球を蛍光灯にかえるようにそうそう簡単に買いかえることはできないと思います。また、自動車は都民の生活や事業活動に不可欠であり、運転を控えるにしても限度があると思います。
こうした状況の中、環境に優しい運転であるエコドライブが注目されております。急発進しない、車間距離を保って加減速の少ない運転をする、エンジンブレーキを使うなどにより、燃費が約一割向上するとも聞いております。このようにエコドライブはだれもがすぐにでも取り組めて、効率の高いCO2削減策であり、今後積極的に促進していくべきであると考えます。
そこでまず、エコドライブの現状と課題についてお伺いいたします。
◯井戸自動車公害対策部長
まず、エコドライブの現状と課題についてでございますけれども、マイカー利用者の大部分につきましては、エコドライブという考え方を知ってはおりますけれども、その具体的な運転方法ですとか効果が十分に浸透してはおりません。
また、トラックやバスの事業者につきましては、アンケート調査などによりますと、多くの事業者の方がエコドライブを実践しているというふうにしてはおりますけれども、燃費削減等の具体的な効果を把握して、それを消化するというところまでは至っておりません。特に小規模な事業者では、エコドライブを組織的に推進するための仕組みの整備ですとか、あるいは新機器の導入が進んでいないという状況にございます。
◯髙橋かずみ委員
エコドライブは、考え方は広く知られているものの、企業内で具体的な燃費削減等の効果が十分に認知されておらず、それが事業者、ひいては社会全体にエコドライブに取り組む体制が浸透しない原因となっていることがわかりました。
こうした状況を改善していかなければなりませんが、都内の自動車交通は、マイカーよりもトラック、バス、営業用乗用車などの事業活動に伴う自動車使用が多く見受けられる状況であり、まずは事業者のエコドライブへの取り組みを推進していくことが必要であります。その意味で、プロのドライバーへの浸透こそがエコドライブ普及のかぎになると考えられます。既に一部の先進的な事業者は、エコドライブを通じて自主的なCO2削減の取り組みを進めており、このような取り組みを多くの事業者や団体に広げていくことがCO2削減のためには重要であります。
事業者へのエコドライブの普及に当たって留意すべきことは、エコドライブ支援機器の導入などのハード対策とともに、それを活用したドライバーへの指導というソフト対策が同時に行われることが必要だということであります。例えば急な加減速をしないということを実施するとしても、個々のドライバーによってブレーキやアクセルを踏むポイントにかなりの違いがあると考えられます。こうした個々のばらつきをなくし、エコドライブを着実に実施していくためには、エコドライブ機器による効果検証と教育指導の実施が不可欠であります。そのため、我が党はエコドライブを社会に定着させるよう、ハード及びソフト両面にわたる仕組みの構築を急ぐべきであると、予算特別委員会や第三回定例会本会議で主張してまいりました。
このたび、都は、十一月初めにエコドライブ支援機器への補助を開始しましたが、この補助制度のねらいと効果について伺います。
◯井戸自動車公害対策部長
まず、エコドライブ支援機器の補助制度のねらいでございますけれども、大規模事業者に比べまして、経営や運営の体制面で課題を抱えまして、エコドライブの取り組みがおくれています小規模な事業者の取り組みを促進することが目的でございます。
また、効果でございますけれども、エコドライブ支援機器の自動車への装着に加えまして、走行データの解析ですとか、それを活用した教育指導などを事業者の方が実施することによりまして、CO2削減に役立ちますより効果的なエコドライブを行えるというふうに考えております。
◯髙橋かずみ委員
エコドライブの普及に当たって、エコドライブ装置の導入支援を行うだけではなく、補助制度の仕組みの中に実効性のある推進体制の構築を融合させていることは評価できると思います。
また、エコドライブを普及させることは、燃費の向上を通じてCO2削減になるとともに、燃料が節約されてコスト縮減にもつながり、経営面での改善も期待されます。さらに、急発進など乱暴な運転をしなくなるので、安全運転にも寄与するともいわれております。
このようにエコドライブの普及は社会に複合的な効果をもたらすものであり、業界や事業者などへも波及させ、社会全体にエコドライブを促進させていくことが重要であると考えます。今後、今回の助成制度をきっかけとして、都民や事業者のエコドライブの取り組みをさらに促進させ、社会全体に普及させるべきと考えますが、見解を伺います。
◯井戸自動車公害対策部長
まず、エコドライブ機器の助成制度を契機としまして、事業活動に車を使用します事業者全体を対象にしまして、エコドライブの普及進展を図りまして、CO2削減の具体的な成果が発揮できるように取り組んでまいります。
このようにエコドライブが事業者に幅広く定着いたしますれば、マイカードライバーに対しましても、エコドライブを実践できる走行環境が整うというふうに考えてございます。
あわせて、トラックやバス等のプロドライバーのエコドライブのノウハウをマイカードライバーに対して提供する機会を設けるなど、普及啓発をしてまいりますとともに、八都県市とも連携いたしましてキャンペーンを行うなど、そのような場を活用してまいります。
◯髙橋かずみ委員
CO2削減は今や待ったなしの状況であります。先ほど述べたように、東京都トラック協会がCO2対策として自主的にグリーンエコプロジェクトに取り組み、成果を上げているなど、事業者の先進的な取り組みを全体に広げることが重要であります。手軽に取り組めるエコドライブの普及を通じて、都民や事業者が自動車と環境に関する意識を向上させ、みずからが主体的にさまざまな行動の実践に結びつけるなど、都がさまざまなCO2削減策に積極的に取り組むことを要望して、この質問を終わらせていただきます。
最後に、事業概要一六七ページ、都の埋立処分場等への産業廃棄物の受け入れに関連して、都の廃棄物処分場における廃プラスチックの埋め立て抑制についてお尋ねいたします。
平成十六年十一月の当委員会で、私は、循環型社会の実現に向け、また、かけがえのない埋立処分場を延命化するため、廃プラスチックはマテリアルリサイクルの推進を基本としつつ、サーマルリサイクルの導入に取り組むことが必要だと申し上げました。その後、都内二十三区内では、平成十八年七月の品川区を皮切りに、サーマルリサイクルのモデル収集が開始され、現在全区でモデル収集が行われております。また、あわせて、モデル収集した廃プラスチックの焼却実証確認も行い、いよいよ来年度には二十三区全域でサーマルリサイクルが本格的に実施されることとなりました。
東京都は、昨年九月に策定した東京都廃棄物処理計画においてリサイクルを促進し、平成二十二年度中に廃プラスチックの埋立処分量をゼロにするとの目標を掲げております。
本年一月に策定した都処分場の埋立処分計画でも、埋立量を段階的に削減していくとしており、このことは評価できると思います。
しかし、肝心なのはそれをどうやって実現するかであります。一般廃棄物については、廃プラスチックのサーマルリサイクルの実施により、着実に埋立量を削減できるものと期待していますが、産業廃棄物の廃プラスチックの埋立量をどのようにして削減していくのか、いま一つ見えてこないのであります。
都の処分場では、都から搬入を承認された産業廃棄物の中間処理業者などの廃プラスチックを受け入れておりますが、埋立処分量を削減するということは、すなわちこれらの搬入業者からの受け入れを抑制していくことであります。しかし、突然に受け入れ停止を打ち出すようなことがあると、中小企業である搬入業者は確実に混乱すると思います。
そこで、まず最初に、都はどのようにして搬入業者からの受け入れを抑制していく方針なのかお伺いいたします。
◯森廃棄物対策部長
都の埋立処分場へ産業廃棄物を搬入する業者に対しましては、これまで埋立処分計画を示しながら、産業廃棄物の埋め立て抑制を求めてまいりました。年内には新たに廃プラスチックについて年度ごとの削減割合を示した基本方針を策定し、公表してまいります。
さらに、今年度中に業者ごとの搬入承認計画量を提示し、搬入業者に対するリサイクル指導を進めつつ、廃プラスチック類の受け入れ量を段階的に削減してまいります。
◯髙橋かずみ委員
廃プラスチックのリサイクル指導を進めるとのことでありますが、材質が明確で均質なものはマテリアルリサイクルが可能でしょうが、都内では汚れや異物の混入した廃プラスチックがオフィスビルや飲食店などから多量に排出されており、リサイクルは難しいのではないでしょうか。
そこで、産業廃棄物の廃プラスチックのリサイクルルートは、現在どの程度整備されているのか伺います。
◯森廃棄物対策部長
リサイクル技術の進展や石油価格の高騰などから、近年、廃プラスチックは、産業用エネルギー資源としてセメント産業での利用や石炭の代替燃料などの需要が旺盛になってございます。
また、東京臨海部のスーパーエコタウン事業により整備したガス化溶融と発電施設などでのサーマルリサイクルも進んでおります。これらのリサイクル施設での処理量は、都内の廃プラスチックの排出量を上回っておりまして、十分なリサイクル能力があると認識しております。
都は、汚れ、異物の少ない廃プラスチックは産業用の原料や燃料としてのリサイクルを促進し、その他の廃プラスチックについては廃棄物発電等へ誘導してまいります。
◯髙橋かずみ委員
リサイクルルートが整備されてきたことはわかりましたが、搬入業者にとっては、ほかと比較すると、安価な都の処分場での埋め立てから、リサイクルルートへの転換をすることは簡単ではないと思います。廃プラスチックのリサイクルを進めるためには、まずは廃プラスチックを排出する事業者による適正な費用負担や、分別排出が行われる必要があります。都が搬入承認量を減らしていくに当たっては、排出事業者へのリサイクルの周知や、搬入業者へのきめ細かな指導が必要と考えますが、都の見解を伺います。
◯森廃棄物対策部長
これまで都は、産業界と連携し、分別排出の実施や必要な処理費用の負担などを内容とする排出事業者五原則を提唱してまいりました。また、昨年度には、廃プラスチックを効率的に回収、リサイクルするための小口巡回収集モデル事業を実施しており、引き続きこれらの普及、定着に努めてまいります。
一方、搬入業者に対しましては、リサイクルルートに関する情報や選別工程の工夫などに関する情報をきめ細かく提供してまいります。
こうした取り組みによりまして、廃プラスチックのリサイクルを促進し、処分場での受け入れ量を削減してまいります。
◯髙橋かずみ委員
廃プラスチックの埋め立ては資源のむだであり、埋め立て空間の消費であります。埋立処分空間は限りある再生不可能な資源であり、大きな容積を占める廃プラスチックにより埋め尽くされることがあってはなりません。そのためにも、都処分場での埋め立て抑制を強力に進めていただきたいと思います。廃プラスチックの埋め立てゼロに向け、不退転の気持ちで臨んでもらいたいと思います。
一方、そのためには、埋立地に搬入する中小事業者の理解と協力が不可欠であります。あわせて、こうした事業者に対する配慮を怠ることのないよう要望し、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。