2008.03.11
東京都議会予算特別委員会速記録第二号〔速報版〕 【ページ2】

〇髙橋かずみ委員
  今答弁にあったような検針方法が導入できれば、より効率的に業務を行えるようになり、より少ない人手で足りるようになると思います。
 また、今日ではプライバシーの保護をより重視する住民もふえており、そのニーズにもこたえられるのではないかと思います。早急に導入すべきと考えますが、具体的な見通しを伺います。

〇東岡水道局長
  集中検針方式につきましては、今後建設されるマンションなどに対して、あらかじめ集中検針機器の設置や維持管理方法等について基準を設け、ガイドラインを示すことなどにより、導入が進むよう取り組んでまいりたいと考えております。
 また、モバイル型の検針システムについては、平成二十年度から通信機器などの実証試験を開始することとし、コスト面、技術面の諸課題の解決を図りながら、早期の実用化を目指して取り組んでまいります。
 また、ご指摘の点を踏まえ、今後は、新たな検針方法等について導入しやすいところから具体化に取り組み、一層の業務の効率化を目指してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  これまでの質疑で技術やコストの面での課題が大きいことがわかりました。しかし、自動検針までは導入できなくても、現在の技術を活用したより効率的な検針は可能だと思います。また、情報通信技術は日進月歩ですから、その中で課題を解決し、新たな一歩を踏み出すよう期待します。
 次に、都市機能の拡充と首都再生についてお尋ねいたします。
 東京外かく環状道路は、昨年暮れの国土開発幹線自動車道建設会議、いわゆる国幹会議で基本計画路線に格上げされました。あわせて高速自動車国道法に基づく路線指定がなされました。これらの法手続によって外環のプロジェクトは具体化に向けて大きく前進しました。
 知事は、我が党の代表質問に、一日も早く整備計画を策定し、平成二十一年度の事業着手を国に強く要求すると答弁されました。これまでも、外環の事業着手にはもう一度国幹会議を開催し、整備計画の決定が必要と説明を受けてきました。
 まず、外環の基本計画でどのようなことが決まったのかを改めて伺うとともに、今後、整備計画ではどのようなことを決めるのか、伺います。

〇只腰都市整備局長
  外環の基本計画でございますが、昨年十二月の国土開発幹線自動車道建設会議、いわゆる国幹会議でございますが、この議を経まして、本年一月十八日付で決定告示がなされました。
 この基本計画では、外環十六キロの建設区間につきまして、練馬区から三鷹市までを関越道の一部として、また、三鷹市から世田谷区までを中央道の一部として位置づけるほか、標準車線数を六車線、設計速度を時速八十キロとすることなどを定めております。
 今後、事業着手に向けましては、高速自動車国道法に基づく整備計画を定める必要がございます。この整備計画は、基本計画で定めた車線数や設計速度などに加えまして、工事に要する費用の概算額等につきまして国幹会議の議を経て決定することとなっております。

〇髙橋かずみ委員
  事業を円滑に進めていくには、地元住民が外環の建設を安心して受け入れられる環境を整えていくといった視点も重要と考えます。大深度地下方式に都市計画変更がなされたとはいえ、沿線住民からは、環境対策や周辺のまちづくり等、外環の整備に伴う課題が数多く提起されております。
 先般、東京都議会外かく環状道路建設促進議員連盟でも、沿線の区長や市長と意見を交わしましたが、外環の早期整備の必要性を認めながらも、国や都に対し、住民の不安の払拭とともに、意見や要望に真摯に耳を傾けるべきとの意見が相次いで出されました。
 都は、そうした地元の意見や要望に対し、今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺います。

〇只腰都市整備局長
  外環は、このたびの基本計画の決定を経まして、事業実施の準備段階に移ることとなります。これからは整備に伴う地域ごとの具体的な課題を解決していくことが重要と認識しております。このため、都は、事業予定者である国や沿線の区市と連携しまして、世田谷区の東名ジャンクション地区や練馬区の大泉ジャンクション地区などで、ワークショップ形式によりまして、環境対策やまちづくりなどにつきまして住民と意見を交換しております。
 今後もこうした地域ごとの話し合いを精力的に進めまして、本年夏を目途に、国などとともに、課題への対応方針を取りまとめてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  外環は、東京の交通渋滞を解消するとともに、その便益が広く首都圏、ひいては全国に及ぶことから、我が国の経済の活性化に不可欠な道路であります。
 思えば、知事が平成十三年に扇国交大臣と現地を視察されて以来七年の歳月を経て、ようやく事業化の時期を迎えようとしております。しかし、この先完成までには、インターやジャンクション部の用地買収一つとっても、解決すべき課題は少なくないものと考えます。
 一刻も早い事業着手を強く要望するものでありますが、外環の早期整備に向けた知事の所見を伺います。

〇石原知事
  外環道の基本計画の決定は、さまざまな働きかけをしてまいりまして、ようやく実現したものですが、引き続き整備計画を定め、平成二十一年度に事業に着手するように強く国に要求しております。
 これは例の法人事業税を三千億もふんだくられたんですから、優先的にやるのは当たり前の話でありますが、この段階になって、国も財政不如意のためにまたちょっと虫のいい条件を提示してきておりますが、これはのめないものでもありませんから、そういうものも含めて、いずれにしろ、一刻も早くこれが着手実現するように努力いたしますが、お話のように、インターチェンジなどの用地の取得、対象とする家が千戸ぐらいあるそうですけれども、なかなか大変なんです。来年度から実質的に着手するといったって、その前に収用しなくちゃいけない用地がたくさんあるわけですから、もうこの夏前からチームを編成してかかりませんと、とても間に合いません。
 そういうことも含めて準備を進めておりますけれども、いずれにしろ、これはご指摘のとおり、東京、首都圏だけのためじゃなくて、日本全体の一つハブになる、ハブ・アンド・スポークになる幹線道路でありまして、いずれにしろ、都としてもできるだけ早い整備に向けて、国とともに具体的な策を検討するというか、実現してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  強く期待させていただいておきます。
 次に、外環の地上部街路、外環ノ2について伺います。
 外環本線の地下化に伴い、地上に計画されている外環ノ2の計画がなくなったという誤った認識を持つ人もいるようであります。しかしながら、この地上部街路は東京の道路ネットワークの一部を成すものであり、地元からは地域のまちづくりを進める観点からも、計画の方向性を早急に明らかにすべきとの意見が多く寄せられております。とりわけ私の地元の練馬区では、都市計画道路の整備が十分でなく、防災、交通などの面で多くの課題を抱えており、この道路の整備は焦眉の急であると考えます。
 そこで、都は、この地上部街路について、これまでどのような検討を行い、今後どう進めていくのか、所見を伺います。

〇只腰都市整備局長
  お話の地上部街路でございますが、目白通りから東八道路までの外環ルート上に計画決定されました幅員四十メートルの都市計画道路でございます。都は、これまで外環の計画変更に際しまして、関係区市等から出された要望を踏まえまして、環境、防災、交通ネットワーク等の視点から、この道路の必要性や整備のあり方につきまして、調査、検討を行ってまいりました。近くそのあらましや方針策定に向けた道筋などを明らかにいたしまして、広く都民の意見も聞いた上で、都の考え方を取りまとめてまいります。 〇髙橋かずみ委員 今後、この道路の方針をまとめるに当たっては、ゆとりある歩行者空間や緑の確保、自転車通行レーンの設置など、人間優先の視点も重視していただくよう強く要望しておきます。
 次に、スマートインターチェンジの整備について伺います。
 昨年、国が策定した道路の中期計画素案には、既存高速道路の有効活用の観点から、スマートインターチェンジの整備が位置づけられています。
 このインターチェンジは、高速道路利用者の利便性の向上を図ることを目的とし、高速道路のバス停やパーキングエリアなど、既存の施設を活用するものであります。利用車両をETC車に限定することで施設がコンパクトとなり、低コストでの整備が可能となることから、東京においても有効な方法であると考えます。
 スマートインターチェンジの整備に当たっては、高速道路に接続する道路の管理者である地方公共団体が主体となり、国、高速道路会社と共同で整備すると聞いております。
 そこで、スマートインターチェンジに対する今後の取り組みについて伺います。

〇道家建設局長
  昨年十一月に国が公表した道路の中期計画素案を受け、都は、スマートインターチェンジの必要性や効果、設置の可能性などについて検討を行ってまいりました。その結果、都道と府中市道が接続道路となる中央自動車道の府中バス停付近への設置について、地元府中市と連携し、来年度の採択申請に向け調整を行っております。
 また、スマートインターチェンジ整備の可能性がある他の箇所についても引き続き検討を進めてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  こうした新しい取り組みを積極的に進めることを期待します。
 都は、集中的な渋滞対策事業として、平成十五年度から五カ年をかけて、都道百交差点、国道四十交差点においてスムーズ東京21拡大作戦を実施しており、平成十八年十一月の中間のまとめでは一定の成果が報告されています。
 しかし、都内の渋滞は、まだまだ解消されているとはいいがたい状況にあります。都内の渋滞解消には、道路ネットワークの整備とともに、既存の道路の有効活用により渋滞緩和を図ることも必要と考えます。
 それには、交通の流れなどの正確な情報をドライバーに提供し、渋滞を回避するなど、ITS技術を活用した渋滞対策も必要と考えますが、所見を伺います。

〇久我青少年・治安対策本部長
  最先端の高度道路交通システム、いわゆるITSを活用した渋滞対策といたしまして、来年度より新たにハイパースムーズ作戦を展開してまいります。
 具体的には、交通量を事前に予測し、信号機の青や赤の時間をリアルタイムに調整することや、渋滞を回避するため、ルート別所要時間等の情報を交通表示板により提供することで交通の流れの円滑化を図ってまいります。さらに、ITSの活用により、カーナビなどを通じてドライバーに最新の交通情報を提供し、交通の流れを分散化する方策などにつきまして、あわせて検討してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  次に、地下鉄の安全対策について伺います。
 交通局は、年度内に大江戸線の可動式ホームさく整備計画を策定するとしていますが、ホームさくの整備は、東京メトロ丸ノ内線と同様に、大江戸線も営業しながら実施することから、期間は長期に及ぶものと思われます。しかしながら、大江戸線の乗客数は大幅に増加しており、安全確保の観点からも、可能な限り早期に整備すべきと考えます。
 そこで、大江戸線のホームさくをいつまでにどのように整備するのか、伺います。

〇島田交通局長
  交通局では、安全確保の観点から、現在、大江戸線に導入するホームさくの整備計画の策定に向けまして鋭意検討を行っております。
 大江戸線への整備に当たりましては、ご指摘のように、営業しながら、また、終車後、夜間の限られた時間の中で行うこととなるため、ある程度期間が必要と考えております。
 お尋ねの今後のスケジュール等でございますが、平成二十年度は整備にかかわる技術的検証を行ってまいります。その後、五十三編成の車両改修や三十八駅のホームさく本体の施工等を順次行っていくため、大江戸線の全駅への整備を完了するには、現時点ではおおむね五年程度の期間を要するものと考えております。

〇髙橋かずみ委員
  丸ノ内線では、二十五駅で百億円もの費用を要すると聞いております。
 交通局は、平成十八年度決算で初めて地下鉄事業が経常黒字に転換したものの、今後、累積欠損金の解消や長期債務の圧縮などの経営課題を抱える中で、ホームさく設置にかかる費用も可能な限り抑える工夫が必要であります。
 そこで、大江戸線ホームさくの整備費用はどの程度を見込んでいるのか、伺います。

〇島田交通局長
  お尋ねの整備費用でございますが、仮に現在ある標準的な単価に大江戸線の駅数などの規模を乗じて試算してみますと、約百九十億円程度になると見込まれます。
 ご指摘のとおり、都営地下鉄事業は、平成十八年度決算において経常収支の黒字転換を果たしたものの、依然として厳しい経営状況にあると認識しております。このため、大江戸線のホームさくの設置に当たりましては、安全を最優先に、既存設備を活用するなどしてコストの削減に努めてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  おおむね平成二十五年度中には、大江戸線の全駅にホームさくが整備されるものと理解しました。今後は、整備されるまでの間の安全確保や、整備にかかる工期や費用の圧縮方法について検討した上で早急に整備計画を取りまとめるよう、強く要望しておきます。
 次に、水の都東京の再生について伺います。
 かつての江戸・東京は、川や運河が縦横に流れ、その美しさはベニスにも比すべき水の都であったといわれております。隅田川を初め、日本橋、塩の道小名木川など、水辺が人々の生活に根差していました。その後の経済成長や物流の変化の中で、人々の暮らしは川や水辺から遠ざかり、舟運も衰退しました。
 水害への安全性向上はもとより、東京の魅力向上に大きなポテンシャルを持つ水辺空間の再生も強く求められております。  こうした状況を踏まえ、我が党は、先月、「水の都東京」再生議員連盟を拡大再発足して、東京の誇るべき魅力を世界に発信していくこととしました。
 そこでまず、水の都東京の再生に向けた知事の所見を伺います。

〇石原知事
  かつて、日本の最初の商工会議所の会頭の渋沢栄一さんは、東京を再び、江戸の遺産を受け継いでアジアのベニスにしたいとおっしゃったそうですけれども、なかなかそうはいってまいりませんでしたが、いずれにしろ、ご指摘のように、江戸の昔に培われた豊かな水辺というものをもう一回取り戻しまして、東京の新しい魅力に仕立てていきたいと思っております。
 これまでも、親水テラスの整備や運河ルネッサンスの推進、舟運の復活など、総合的な取り組みを進めてきた結果、何とか水辺に人が戻りつつありますが、まだまだテムズの川のほとりのような盛況には至っておりませんけれども、しかし、先日、東京マラソンに招待しました台北の市長は、隅田川のスーパー堤防を見て、非常に風格のある水辺の景観とともに、大変感銘を受けたといっておりましたが、いずれにしろ、「十年後の東京」で掲げました海の森やスーパー堤防の整備などを含めまして、水と緑に囲まれた水の都東京にふさわしい都市空間を再生し、東京の価値をさらに高めていきたいと思っております。

〇髙橋かずみ委員
  水の都東京を代表する河川といえば隅田川であります。隅田川は、セーヌ川やテムズ川などと並ぶ世界有数の川として、東京の顔にふさわしい景観となるよう整備すべきであると考えます。
 そこで、この隅田川の整備において、景観や親水性にどのように配慮しているのか、伺います。

〇道家建設局長
  隅田川の整備においては、洪水や高潮に対する安全性を確保しつつ、首都東京にふさわしい緑豊かな水辺空間を創出していくことが重要であります。
 これまで、水辺を散策できるテラスや広がりのある緑の都市空間を生み出すスーパー堤防の整備を進めてきた結果、建物が川側を向き、水辺と一体となった魅力あふれる街並みが生まれております。
 さらに、地域性を踏まえ、護岸を蔵に見立てた江戸情緒を醸し出す修景や、アシが茂るテラスなど、景観や親水性に配慮した整備を行っております。
 こうした整備に合わせ、地元の方々が花壇の世話をする「花守さん」や、防潮堤を活用したギャラリーなど、さまざまな取り組みを引き続き進めてまいります。
 今後とも、美しいまち東京の実現に向け、隅田川の整備に取り組んでまいります。

〇髙橋かずみ委員
  景観や親水性にすぐれた河川の整備だけでなく、水辺に人々が集い、多様な船が往来し、にぎわいのある河川とすることも必要であります。
 昨今では、景観や水質の向上に伴い、隅田川などでは観光船や屋形船、プレジャーボートの往来、江東内部河川などでは和船やレガッタを楽しむ人々が多く見られます。これら多様な船が安全で活発に往来するとともに、水辺の景観をさらに向上させる河川利用が大変重要であると考えます。
 そこで、安全で秩序ある河川利用に向け、どのような取り組みを行っているのか、伺います。

〇道家建設局長
  安全で秩序ある河川利用を実現するためには、川の流れを阻害し、景観を損ね、船舶航行の支障となっている不法係留の適正化が極めて重要であります。
 このうち、プレジャーボートについては、その受け皿となる係留保管施設を整備するとともに、旧江戸川など六河川を中心に指導、警告に努めてまいりました。
 さらに、船舶の係留保管の適正化に関する条例に基づく区域指定をするなど、取り組みを一層強化し、これまでに不法係留船の六割に当たる約六百隻を適正化いたしました。
 屋形船などについては、生業に配慮し、長年にわたりきめ細かな指導を続けてきた結果、現在、事業者みずからが係留施設の共同設置と移動の準備を進めております。
 今後とも、不法係留船の適正化に努め、魅力ある水辺空間の創出に取り組んでまいります。

〇髙橋かずみ委員
  河川と連なる東京港においても、都民に身近で貴重な水辺空間が数多く存在します。都はこれまでも、海上公園や浅場、海浜の造成のほか、自然環境にも配慮した護岸の整備、運河ルネッサンスの推進など、都民が水に親しめる取り組みを進めてきました。
 東京港の魅力をさらに向上させていくためには、都民、企業等の主体的な参加や連携によって、都民が直接海にかかわる機会をつくり出し、都民共有の水辺空間としていくことが重要と考えます。
 そこで、東京港の良好な水辺空間の創出について今後どのように取り組んでいくのか、伺います。

〇斉藤港湾局長
  東京港におきましては、近年、カニや貝類、スズキ、イシダイなどの多様な生物が多く見られるようになってまいりました。水質の改善が進むことで、運河を生かしたお祭りや、カルガモの巣箱の設置といった活動が地域に根差した取り組みになりつつありまして、海辺の自然との触れ合いへの都民の関心は一段と高まっております。  このため、都は、海上公園や運河沿いの遊歩道の着実な整備に加えまして、カキによる水質浄化の効果を観察する親子勉強会など、新たに都民参加の場も設けております。
 今後は、ぬくもりを感じられ、親しみやすい水辺とするため、多摩産材などの活用を検討してまいりますとともに、地元や民間企業の協力を得まして、遊歩道のネットワーク化や運河ルネッサンスの一段の広がりを推進するなど、東京港に都民が共有する豊かな水辺空間を創出してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  高潮や津波といった危険にも十分に備えるとともに、安全で潤いのある水辺空間を創出するよう要望します。
 隅田川沿いには、浅草、両国、深川など、多くの歴史的な観光資源が豊富に広がっています。港湾地域でも、お台場や汐留など、若者を中心に新たな観光スポットとなっています。水の都東京を実現するためには、このような多様な観光スポットを結ぶ舟運ネットワークの形成が不可欠であります。複数の観光資源や交通結節点が舟運で結ばれれば、水辺に新たな人の流れを呼び込み、回遊性が向上します。
 八都県市でも、東京湾を活用した新たな観光の魅力づくりへ取り組む機運が高まっています。
 今後、魅力ある舟運ネットワークの構築に向けてどのように取り組んでいくのか、伺います。

〇佐藤産業労働局長
  魅力のある舟運ネットワークの構築のためには、河川や運河、東京湾の多様な観光資源をめぐる舟運ルートの開発や、水辺周辺におけるにぎわいの創出が重要であると考えております。
 このため、今年度は、舟運ルート開発に向けた課題につきまして、関係各局による検討を行っております。また、地域のイベントと連携した運航実験を小名木川を通るルートで実施することといたしまして、都民の参加を公募したところ、定員を大きく上回る申し込みがあるなど注目をされているところであります。
 さらに、広域的な舟運ルート開発のため、八都県市が連携し、東京、千葉、横浜を結ぶ客船の試験運航などを行ったところでございます。
 今後も、都内の水辺地域や他県市との連携を図りながら、多様で魅力的な舟運ネットワークの構築に取り組んでまいります。

〇髙橋かずみ委員
  次に、次代を担う子どもたちの育成についてお尋ねいたします。
 我が国では少子化が進行し続け、既に人口減少時代を迎えるに至っております。経済や社会保障に大きな影響を与える少子化の進行に歯どめをかけ、次世代に揺るぎない安心を確保することは社会全体の使命であります。
 都では、昨年六月、全庁横断的に子育て応援戦略会議を設置し、集中的な検討を重ね、十二月には子育て応援都市東京・重点戦略を策定いたしました。この中で、今後展開すべき施策として、ソフト、ハードの両面からさまざまな子育て支援策を打ち出しており、その柱の第一は、都民のニーズに合った保育サービスの充実であります。
 働きながらの子育てを応援していくためには、保育所待機児童の解消は焦眉の課題であります。全国約一万八千人の待機児童数の四分の一が東京都であり、都における対策こそが全国の待機児童解消のかぎを握っているといえます。
 そこで、改めて待機児童の解消に向けた知事の決意を伺います。

〇石原知事
  すべての子どもと子育て家庭を社会全体で支援する取り組みの中で、待機児童の解消は喫緊の課題であると思います。
 このため、今後三年間で一万五千人分という、これまでにないペースで集中的に保育サービスを整備することとしまして、来年度予算案には、東京の特性を踏まえた新たな施策を盛り込んでおります。
 また、都民から広範囲な支持を得ております都独自の認証保育所については、国の制度に位置づけるように、先般設置された実務者の協議会の場を使いながら、国へ働きかけを強めてまいります。
 こうした取り組みによりまして、すべての人が安心して子育てできる東京を実現していきたいと思っております。

〇髙橋かずみ委員
  三年間で一万五千人分の定員整備は、従来の一・五倍のペースで整備を加速していくものであり、待機児童解消に向けた都の意気込みが伝わってきます。
 これを達成するためにも、大都市のニーズにマッチした認証保育所の設置をさらに進めていくべきと考えますが、所見を伺います。

〇安藤福祉保健局長
  認証保育所は、平成十三年度の制度創設以来、着実に増加いたしまして、平成二十年三月一日現在の施設数は三百九十五カ所、定員は一万二千人を超えております。
 今後三年間で保育サービスを一万五千人分整備することとしておりますが、そのうちの六千五百人分を認証保育所で整備してまいります。このため、来年度、整備をする際の初期負担の軽減を目的といたしました開設資金無利子融資事業を創設し、さらなる事業者の参入を促進することといたしました。
 今後とも、認証保育所の一層の設置促進に努めてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  我が党も、先月、認証保育所推進議員連盟を立ち上げ、東京の保育が一層充実するよう、党を挙げて支援しております。都としても、認証保育所の推進に一層ご尽力いただきたいと思います。
 さて、保育サービスの量的な拡充は急務でありますが、一方で、質の確保もおろそかにすることはできません。事業者が法令を遵守した上で適正にサービスを提供するよう、指導検査をしっかりと行っていくことが重要であります。
 そこでまず、認可保育所、認証保育所に対する都の指導検査方法について伺います。

〇安藤福祉保健局長
  都は、保育所の適正な運営及びサービスの質の確保を図るために、施設を実地に検査しておりまして、それぞれの指導基準に基づき、認可保育所、認証保育所を問わず厳正に指導を行っております。
 定期的な検査のほか、問題のあります施設に対しましては毎年検査を行っており、特に苦情や通報のあった場合には、迅速かつ機動的に対応しております。
 これらの検査の結果、改善が図られない場合には、直ちに改善勧告を行うなど厳正に対応し、適切な運営の確保に努めているところでございます。

〇髙橋かずみ委員
  指導検査は都の重要な任務であります。保育の実施主体である区市町村とも連携して、実効性のある指導検査を行ってほしいと思います。
 さて、ほとんどの事業者は良好なサービスを提供しているわけでありますが、残念ながら、一部に不適正な事例があることも事実であります。
 荒川区の認証保育所において不適正な運営が行われており、都は既に指導していると聞いておりますが、仮に重大な不正があった場合には、認証の取り消しも含め、厳正に対処すべきと考えますが、所見を伺います。

〇安藤福祉保健局長
  ご指摘の認証保育所についてでございますが、この施設に対しましては、立入調査を昨年八月以降、計四回実施し、改善指導を行ってまいりました。
 現在、これまでに立入調査等で収集した資料を精査するとともに、関係者から事情を聞いているところでございます。  今後、認証保育所の健全な発展を図る観点に立って厳正に対処してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  ルールを逸脱した事業者について厳しく対処するのは当然であり、都は事実関係をしっかりと調査してほしいと思います。
 子育て支援の柱の第二は、働き方の見直しであります。
 雇用環境の整備は、安心して子育てするために欠かせない条件の一つであります。企業が率先し、ワークライフバランスの実現に向け、職場の改善に取り組むべきであり、都としても企業の取り組みへの支援を強化していく必要があると考えますが、ご所見をお伺いいたします。

〇佐藤産業労働局長
  ワークライフバランスの実現のためには、働く人々が仕事上の責任を果たしながら、子育てなど家庭生活と両立できる雇用環境を整備していくことが必要となります。
 このため、都では、来年度、中小企業両立支援推進助成金の助成規模を、今年度の五十社から四百五十社に大幅に拡大して支援してまいります。
 また、働き方を見直して、子育てにも柔軟に対応できる勤務制度の導入や長時間労働の縮減を進めるなど、生き生きとした職場づくりに取り組む企業を認定する都独自の制度を創設いたします。
 さらに、多くの企業と団体を巻き込みまして、こうした先進的な取り組みを広く発信するイベントを開催し、企業同士の交流を進めるなど、社会機運の醸成を図ってまいります。

〇髙橋かずみ委員
  ぜひとも、企業を巻き込みながらワークライフバランスの実現に向けた機運を醸成していただきたいと思います。
 第三の柱は、安心してお産ができ、適切に医療を受けられる体制の整備であります。
 そこで、都立病院における周産期医療について伺います。
 先月末に策定された第二次都立病院改革実行プログラムの中で、周産期医療について、都立病院は、産科、小児科、新生児部門が緊密に連携し、一貫した総合的な周産期医療を提供するとされております。産科の医師不足や分娩を取り扱う医療機関の減少が全国的に大きな問題になっている中、行政的医療を担う都立病院においては、周産期医療を充実強化していくことが求められております。
 こうした中、都立病院は、今回の実行プログラムにおいて、周産期医療に関して具体的にどのような取り組みを進めていくのか、見解を伺います。

〇秋山病院経営本部長
  ご指摘のとおり、都立病院では、周産期医療を行政的医療に位置づけまして、第二次都立病院改革実行プログラムにおきましても、リスクの高い妊娠、出産及び低出生体重児等に対します医療を行う総合周産期母子医療センターを新たに二カ所整備するなど、高度な周産期医療を提供することとしております。
 具体的に申し上げますと、区部におきましては、平成二十一年度、大塚病院に、母体や胎児の集中治療管理を行いますM-FICUを六床新設するとともに、新生児の集中治療管理を行うNICUを三床ふやし、合計十五床とするほか、既に総合周産期母子医療センターとして運営しております墨東病院で、平成二十年度にNICUを三床ふやし、合計十五床にして機能を強化することとしております。
 また、多摩地域におきましては、平成二十一年度末に向けて、いずれも仮称ではございますが、多摩総合医療センター及び小児総合医療センターを整備するに当たりまして、M-FICUを九床新設、NICUを九床ふやして、合計二十四床体制といたしまして、両病院が一体となって運営することとしております。
 この結果、都内全体のNICU病床の約四分の一、とりわけ周産期医療のニーズが高い多摩地域におきましては、五割以上を都立病院が担うこととなります。
 こうした取り組みを通じまして、都立病院として子どもを安心して産み育てることができる環境づくりに貢献してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  周産期医療の充実強化を実現するためには、こうした医療を担う人材の確保が不可欠でありますが、とりわけ産科医の確保は全国的に非常に深刻な状況であります。一方、産科医における女性医師の割合は年々増加しており、現在では、三十歳代の五割、二十歳代に至っては実に七割が女性となっているとのことであります。  さきの本会議における我が党の代表質問に対して、本部長は、こうした女性医師の活用も含めた総合的な医師の確保対策を講じる旨を答弁されました。
 その結果、既に医師の採用環境に一定の手ごたえを感じているとのことでありますが、具体的な状況について伺います。

〇秋山病院経営本部長
  お話の都立病院におけます医師確保総合対策は、日本産科婦人科学会を初め大学の医局からも、医師の勤務の実情を反映したバランスのとれた施策であると評価をいただいておりまして、その結果、医師不足が顕著な産科などで大学から新たな派遣が行われるなど、医師確保に一定のめどが立ちつつございます。  一例ではございますが、分娩を休止している豊島病院産婦人科におきまして、本年二月に一名の女性医師を確保したほか、来年度には大学から二名の医師派遣が見込まれることに加えまして、都が所管しております財団法人東京都保健医療公社におきましても、分娩が休止中の荏原病院に産科医師の派遣が行われることになりまして、二十一年度からではございますが、分娩再開につなげることができました。
 さらに、給与等の処遇改善によりまして、中堅医師層の退職、流出にも歯どめがかかるとともに、この四月に開講いたします東京医師アカデミーには多数の応募があり、将来の安定的な医師確保に向けても手ごたえを感じているところでございます。
 全国的に医師不足の状況にはございますが、引き続きこうした医師確保総合対策に全力を挙げて取り組みまして、都民の皆様に対して安全・安心な医療を提供してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  都の取り組みが早くも功を奏し始めていることは、従来からこの問題を取り上げてきた我が党としても大変喜ばしいことであります。
 次に、非行少年の自立への支援について伺います。
 東京都内の非行少年の検挙、補導人員は徐々に減少傾向にあるものの、人口比や再犯者率の高さにかんがみれば、少年非行情勢は依然として深刻な状況にあります。しかし、非行少年と呼ばれる子どもたちは、みずから好き好んで非行に走るわけではなく、虐待やいじめなどで心に傷を負っていたり、孤独を抱えていたりするケースも多いと聞きます。これらの子どもの立ち直りのためには、地域社会が一丸となった取り組みが重要だと考えます。しかし、実際は、家庭環境がよくなかったり、地元の悪い仲間との関係を断ち切れなかったり、あるいは復学、進学や就職を希望しても、そのすべを知らなかったりするなど、少年たちは困難な状況に置かれているのが現実であります。
 都は、こうした子どもたちに対し、どのような支援を行っていくのか伺います。

〇久我青少年・治安対策本部長
  非行を犯した少年の立ち直りのためには、少年のさまざまな悩みを適切に受けとめることや、少年自身が将来について真剣に考えることのできる機会を提供することが必要であります。  都では、少年が立ち直りのために必要なさまざまな支援を一カ所で総合的に受けられるよう、非行少年立ち直り支援ワンストップサービス事業を来年度から新たに開始いたします。
 この事業は、就労、就学や生活の悩み全般について少年の相談に応じ、カウンセリングを行うとともに、スポーツ文化活動や社会参加の機会を提供することなどにより、少年の居場所づくりを行うものであります。
 こうした事業により、少年の立ち直りに向けた支援策をきめ細かく講じてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  こうした事業は、行政の知識や体制だけでは少年たちにきめ細かい対応を行うことは難しいのではないでしょうか。官民協働の事業として、非行少年の支援について実績を持つNPO等、民間団体を活用すべきではないかと思いますが、所見を伺います。

〇久我青少年・治安対策本部長
  ご指摘のとおり、少年の立ち直りを支援するためには、行政のみならず、先駆的な活動を行っている民間団体と連携して取り組むことが効果的と考えております。都では、昨年、少年非行防止に携わるNPOやサポート校について調査し、少年及びその保護者に対する支援活動の状況等を把握いたしました。
 ワンストップサービス事業を行うに当たっては、すぐれたノウハウや人材を有するNPOと協働するとともに、就労、就学、福祉に関連するさまざまな機関との円滑な連携を図りながら、少年の多様なニーズに的確にこたえてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  次に、教育環境の改善についてお尋ねいたします。
 今や、我々の社会生活にはコンピューターは不可欠であり、学校教育の場でもその活用が進んでいます。そうした中、昨年の予算特別委員会において我が党は、都立学校における校内LANなど、IT環境の立ちおくれを指摘いたしました。これに対する教育長からの、整備のあり方を早急に取りまとめ、具体化に向けて取り組んでいくとのご答弁に沿って、このたび、都立学校ICT計画事業の推進が図られたと認識しております。
 そこで、都立学校ICT計画事業のねらいとその整備方針はどうなっているのか伺います。

〇中村教育長
  児童生徒の学習に対する意欲や理解力の向上を図りまして、情報活用能力を育成するとともに、一人一人に対するきめ細かな指導を行うため、ICT環境を整備し、積極的に活用する必要がございます。
 このため、都教育委員会は、平成二十年度から二カ年で都立学校における校内LAN整備率を一〇〇%にするとともに、生徒三・九人に一台、教員一人に一台のコンピューター端末の整備を行うなど、全国トップレベルのICT環境に向け、早急に整備を進めてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  平成二十年度からの二カ年で全都立学校に校内LANを整備するなど、ICT関連の環境整備を精力的に行っていくことはわかりました。
 では、全都立学校にICT環境が整備されれば、どのような効果が期待できるのか伺います。

〇中村教育長
  すべての教室で、コンピューター教材を使った個別学習が可能になります。これまで以上に、児童生徒の興味、関心や習熟度など、個に応じた学習指導が実現できます。また、複雑な図形を動画や展開図などで示すことによりまして理解を容易にするなど、ICT環境を有効に活用することによりまして児童生徒の学習意欲を高め、学力向上が期待できます。
 さらに、教員に一人一台配備されますTAIMS端末を活用いたしまして、教材作成や校務処理の効率化、高機能化を図ることによりまして、児童生徒と向き合う時間や教材研究などの時間をより一層確保するとともに、精度の高い分析データに基づく生徒一人一人に応じたきめ細かな指導を実現してまいります。

〇髙橋かずみ委員
  セキュリティー対策など早期に解決すべき課題はありますが、わかりやすい授業の展開や校務の効率化を図ることで児童生徒と直接向き合う時間を拡充していくことは、歓迎すべきことだと思います。
 次に、都立高校の冷房化について伺います。
 都教育委員会は、平成十九年度の都立高校環境改善事業において、これまで空調設備が設置されていなかった学校に一斉に整備し、平成二十年夏から、すべての都立高校で冷房が使用できるように取り組んできました。
 これまでも、生徒、保護者などから、普通教室に冷房が欲しいという強い要望が寄せられていました。今回、我が党の主張に沿って全校一斉に冷房設置されたことは、教育環境の改善とともに学力向上にもつながるものと考えます。
 しかし、冷房化に当たっては、財政や環境負荷の低減対策など難しい問題もあったと思います。
 そこで、まず環境負荷についてでありますが、今回の空調設備の設置に対する環境への配慮はどのように考えているのか伺います。

〇中村教育長
  冷房化に伴いまして、都立高校に設置します空調設備につきましては、近年の目覚ましい技術の進歩によりまして、暖房時におけるCO2の排出量は、ほぼ従前の半分になる見込みであります。冷房を使用いたしましても、年間を通した環境負荷は従来とほとんど変わらないというふうに考えております。
 都教育委員会といたしましては、省エネ東京仕様二〇〇七に基づきまして、既に太陽光発電の設置や建物の断熱化を進めておりますけれども、一層の環境負荷の低減が必要であるというふうに考えております。今後、さらに環境に配慮した施設整備を着実に実施してまいります。
 また、空調機器の効率的な運転が可能となりますように、集中制御装置を設置するとともに、生徒、教職員の環境意識の一層の向上を図るために、例えば、毎日の空調使用時間を集計してCO2排出量を計算させる取り組みを行うなど、総合的な環境対策を進めてまいります。

〇髙橋かずみ委員
  次に、財政上の課題について伺います。
 空調設備の設置に当たっては、他府県においても保護者負担を求めており、大阪府では施設使用料として年額五千四百円、その他の県でも、PTAが年額一万円以上の経費を徴収しているところもあると聞きます。  都では、十八年度に学識経験者や保護者、学校関係者の検討委員会において示された、受益者負担を求めるという方向性に沿って、三千六百円程度の保護者負担を求めていくとのことであります。
 改定予定の授業料は全国的にも適正な水準だと思いますが、この改定により、家計に直接影響を受ける保護者、とりわけ生活困窮世帯もあろうと思われます。都は、どのような考え方に基づいて保護者の負担を求めようとしているのか伺います。

〇中村教育長
  都教育委員会は、都立高校全校の普通教室に空調設備を導入するに当たりまして、設置工事等につきましては都の負担で実施するとともに、維持管理等に要する経費のうち、冷房分につきましては、受益者負担適正化の観点から保護者の負担を求めることとし、今回授業料の改定に含めることとしました。これは、冷房化に伴う経費を授業料として徴収することで、授業料減免制度の活用が可能となるよう配慮したものでございます。

〇髙橋かずみ委員
  学校と教育委員会が一体となって、教育環境や教育内容のさらなる改善充実に取り組んでいただくことを要望しておきます。
 次に、東京の産業力の強化についてお尋ねいたします。
 地域住民の消費生活を支え、地域コミュニティの核として重要な役割を担ってきた商店街は今、売り上げや集客力の低下、後継者不足など厳しい状況にあります。さらに、会員減少などの課題も抱えています。特に、新たに開店したチェーン店等が商店街に加入せず、商店街活動に必ずしも協力的でないために、商店街の活力や組織力の低下を招いている例も少なくありません。
 一方で、都内の自治体においては、商店街への加入促進を目的とする条例や要綱を定める動きが広がっており、ことし一月現在でその数は三十団体にも上っています。
 我が党は、さきの第四回定例会において、地域の事業者同士の連携や各自治体の取り組みを積極的に後押しし、商店街活動への実効性ある施策を実施すべきと提案をいたしました。
 この提案を受け都は、来年度から商店街組織力強化事業を開始するとのことでありますが、広域的に事業を展開しているチェーン店等の加入促進を図るには、個々の商店街の取り組みだけでは限界があります。商店街の連合組織を中心とした広域的な取り組みが必要であると考えますが、所見を伺います。

〇佐藤産業労働局長
  ご指摘のとおり、個々の商店街の取り組みだけでは解決困難な課題も多いことから、各商店街が連携して、広域的に加入促進や組織力の強化に取り組むことが必要であると認識をしております。
 このため、都は、区市町村の商店街連合組織が中心となって行う加入促進マニュアルの策定や、チェーン店本部への働きかけなど、一連の取り組みを包括的に支援する新たな制度を創設し、商店街の組織力強化に向けた広域的な取り組みを支援してまいります。

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