私から、事業概要の一八六ページにある廃プラスチックの発生抑制、リサイクルの促進の中の廃プラスチックの埋立処分量ゼロに関連してお尋ねいたします。
産業廃棄物の廃プラスチックは、平成十八年度の推計では都内で年間約五十七万トン排出されておりますが、そのうちリサイクルされた量は二五%、約十五万トンであるのに対し、埋め立てされた量は四七%、二十七万トンと、リサイクル量を大幅に上回っております。全国の廃プラスチックのリサイクル率は六一%であり、これから見ても、都内でリサイクルされる量がいかに少なく、その分、限りある貴重な埋立空間に大きな負荷をかけている現状がよくわかると思います。
私は、平成十九年十一月の当委員会で、このような状況を打開するため、廃棄物処理計画で目標として掲げた産業廃棄物の廃プラスチックの埋め立てをゼロにする方針について質問し、都の処分場に搬入する事業者が混乱なく埋め立てからリサイクルへ転換できるよう、きめ細かな指導が必要であると主張をさせていただきました。その際、環境局からは、年度ごとの削減割合を示した基本方針を策定し、受け入れ量を段階的に削減していくという回答がありました。
そこでお伺いいたします。処分場に搬入する事業者への対応等について、その後の進捗状況についてお聞かせください。
廃プラスチックの埋立処分につきましては、処分場に大きな負荷をかけて貴重な空間を消費してございます。このような状況を踏まえまして、廃プラスチックの埋立処分量を平成二十三年度にはゼロとするため、ことしの一月に基本方針を策定しまして、その中で廃プラスチックの埋立処分量の削減計画を示しました。平成十九年度の処分量を基準としまして、二十年度には一二%減、二十一年度には三六%減、二十二年度は六五%減と段階的な削減を行いまして、二十三年度には目標とするゼロを達成する計画としております。
本年二月には、百十七者の搬入事業者を集めて説明会を開催しまして、東京都の廃プラスチック埋め立てゼロの考え方の周知やリサイクル業者の紹介を行いました。また、現在、適正なリサイクルが行われるよう、中間処理業者への個別要請等を行っているところでございます。
今の答弁によれば、平成十九年度から二十年度にかけては、埋立処分量の削減幅は一二%減と緩やかであるが、今後ゼロに近づけていくにつれ、さらに削減する割合は高くなっていくということであります。
削減率が高くなってくると、搬入している処理業者の努力だけでは目標に達しない事態も想定できるわけであります。廃プラスチックを埋め立てずに、より一層のリサイクルの徹底を図っていくには、搬入やリサイクルを行っている処理業者だけではなく、もともとの廃棄物を排出している事務所や事業所などの排出事業者による分別排出の徹底を今から行っていくことが重要であると考えます。
先ほど、全国の状況に比べ東京都内の廃プラスチックのリサイクル率は低いと指摘しましたが、その理由としては、都内にはオフィスビル等が多数存在していることが挙げられます。こうした事業所からは、種類が雑多で異物の混入があり、さらに汚れの付着が多いことや、一事業所当たりの排出量が少量で効率が悪いことなどがリサイクルを阻害している要因と考えられます。
一方、都内の一般廃棄物処理行政を担っている区市町村においては、延べ床面積三千平方メートル以上の事業用大規模建築物に、廃棄物管理責任者の設置とごみ減量やリサイクルの計画書の提出を義務づけております。この廃棄物管理責任者を対象とした講習会が区市町村により定期的に開催されており、このような機会をとらえて、区市町村と連携しながら、廃プラスチックの分別の徹底とリサイクルの推進を排出事業者に指導することもできるのではないかと考えられます。
そこで、排出事業者に対して今後どのように指導していくのか伺います。
廃プラスチックのリサイクルにつきましては、今年度、都内の事務所、事業所などの排出事業者におきまして分別を徹底しているところなどの成功事例等の調査を行ってございます。今後、それらを紹介しましたパンフレットを作成しまして広く配布するなど、関係事業者の廃プラスチック分別、リサイクルの普及指導を図ってまいります。
また、ご指摘の区市町村が行っております講習会を活用することにつきましては、極めて有効な手法というふうに考えておりますので、区市町村と実施に向けた調整を行っていくとともに、東京商工会議所ですとか、あるいは東京ビルヂング協会などの関係団体とも密接に連携しまして、排出事業者へのリサイクルの徹底を指導してまいります。
今まで埋め立てられていた都内の廃プラスチックを埋め立てゼロにするためには、その全量をマテリアルもしくはサーマルリサイクルする必要があります。一方で、他の道府県で埋め立てられたり、最悪の場合は不法投棄される事態も、あってはならないことでありますが、危惧される面でもあります。
私は、昨年の事務事業質疑でも、廃プラスチックのリサイクルルートの整備の必要性について強く指摘をさせていただきました。そのときの環境局の答弁では、都内やその近県のリサイクル施設の処理量は都内の排出量を上回っているということなので、処理能力の面での心配はないようでありますが、より盤石なリサイクル体制を確立するには、選別などのリサイクル技術の高度化を図る努力が事業者に必要になってくると思います。
都は、このような事業者に対してどのような支援を行っていくのか、伺います。
廃棄物のリサイクルや適正な処理のシステムを確立するには、委員ご指摘のとおり、処理を行う事業者の技術の向上が重要でございます。
都は本年八月から、廃棄物処理業者などの処理技術やリサイクル技術の高度化を図るために、無料の技術相談事業を開始しまして、現在、廃プラスチックのリサイクル方法などにつきまして相談を受けているところでございます。
また、同じく本年九月には、次世代における廃棄物処理、リサイクル技術の開発に資するため、環境科学研究所の実験用スペースの無償貸与などを行う実証研究の支援事業を開始しているところでございます。これまでに五件の応募がございまして、現在審査を行っているところでございます。
来年度からは、これらの事業に加えまして、廃棄物処理ビジネスの幅広い技術向上を図っていくため、新たな情報発信の事業を予定してございます。
今後とも、環境への負荷の少ない廃棄物処理、リサイクル技術の開発促進や先進的な事業者の育成を図ってまいります。
オリンピック招致に向け、世界に誇る環境に配慮した都市東京を構築するためには、地球温暖化対策や緑化推進とともに、廃棄物、リサイクル対策も世界のトップレベルとする必要があると思います。
特に昨今では、古紙や金属類、今回質問した廃プラスチックなどのリサイクルについては、中国などのアジア圏を中心に国際的な取引が活発になってきております。その一方で、アジアの幾つかの国のリサイクル施設において、技術の未熟さや環境に対する意識の低さゆえの環境被害が問題になっている例もあると仄聞しております。廃棄物処理、リサイクル技術や環境防止技術の向上など、世界のトップランナーとして独自の促進策を東京都が展開し、世界の都市の見本となるよう要望して、これに関する質問を終わらせていただきます。
次に、地球温暖化対策など区市町村の取り組み支援についてお尋ねいたします。
東京都気候変動対策方針や本年三月に策定した東京都環境基本計画でも示されておりますように、気候変動の危惧が顕在化し、そして、その危機が遠い将来の問題ではなく、直ちに行動を起こすべき現在の環境問題として認識されたのは、ようやく最近のことであります。
そうした中、都はこれまで、大規模事業所に対するCO2削減義務の導入や、家庭における太陽光発電機等の設置補助に乗り出すなど、低炭素型社会の実現に向け、温暖化対策を戦略的、集中的に実施しております。
今後、温暖化対策、特に家庭部門や中小規模事業者の省エネを促進する上では、都民に身近な区市町村の役割が重要となりますが、区市町村においては、温暖化対策が比較的新しい施策分野ということからなのか、それぞれの取り組みには温度差があり、より充実した主体的な施策展開が望まれるところであります。都がカーボンマイナス都市づくり推進本部を立ち上げ、全庁横断的に温暖化対策を全面展開しているように、都内区市町村とも連携を強化し、地域の取り組みの一層の充実を図るべきだと思います。
我が党では、この点に関し、地球温暖化対策等の都内全域での取り組みの充実、底上げのためには、区市町村への財政的な面の促進策も必要であると、予算特別委員会や本会議代表質問の場で繰り返し繰り返し指摘してまいりましたが、ここで改めて現在の検討状況についてお伺いいたします。
東京都が目指しております、二〇二〇年までに二〇〇〇年比で二五%の温室効果ガスを削減するという目標を確実に達成するためには、早期に低炭素型社会への転換を進めていくことが必要であると認識しております。そのためには、大規模事業所に対するCO2排出総量の削減義務の導入や、建築物環境計画書制度の強化などの都がこれまで進めてきた仕組みづくりに加えまして、家庭、中小事業所での省エネ対策の充実、あるいはライフスタイルの見直しなど、温暖化対策全体の底上げが喫緊の課題と考えておりまして、都民、事業者に身近な区市町村におきまして、地域特性に即した積極的な取り組みが行われることが効果的と考えます。
こうした観点から、先進的、先駆的な温暖化対策等の事業で他の区市町村への波及が期待できるような取り組みや、あるいは都の環境政策の方向性に沿った区市町村の取り組みに対しまして、都として支援する仕組みについて新規予算要求をしているところでございます。
今後一層、温暖化対策等を推進していくため、地域での取り組みの着実な展開を目指していくならば、住民、事業者に身近な区市町村の取り組み促進が重要となるわけであります。新たな仕組みづくりに向けては、区市町村のニーズを把握し、より使いやすい制度として実現するよう強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。